IMM日本円がオーバーシュートから反転した際の下値目途は?

著者:平野朋之
投稿:2017/07/31 11:35

トランプ政権誕生から来月7日で200日:その成果は?


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■先週末、米上院がオバマケアの廃止範囲縮小が否決されたことで、ヘルスケア法案をはじめトランプ政権に対する不透明感が増幅しています。
また、この代替案を巡っては、与党造反が4人と今後の政権運営が難航する恐れもありそうです。
そんな状況を映し出しているのがこの「戦後最低支持率36%」であり、下落が止まらない現状です。
そんな支持率を上げるためにも、やはり、幹部交代をせざるを得ない状況に追い込まれています。



■トランプ政権誕生から来月7日で200日となります。しかし、これと言って何か進展したのかというと未だ何もなく、結果が残せない疑惑だらけの大統領の印象が強い気がします。
この状況が続く限り、FRB側からしてもスタンスがとりづらいのも本音だと思います。

実際、先週のFOMCにおいても文言の修正「比較的早期」と曖昧にしたのもその証拠だとみています。
つまり、今後のインフレ状況がつかめていなく、しばらくは時間稼ぎをせざるを得なくなったとみています。予想では9月からバランスシート正常化を開始すると言われていますが、トランプリスクがある限り、年末まで引っ張る可能性も否めないとみています。



■未だにIMM日本円はオーバーシュートその反動に警戒!

先週のIMM日本円のポジション状況は、12万1489枚の売り越しと前週と比べ5,430枚縮小しました。しかし、ここ最近においては高水準であり、この反動がいずれ起きる可能性もあるのでその位置を確認しておきたいと思います。

日足チャートをみると、4月からレンジ相場になっているのがわかります。

・高値114円
・安値108円
となれば、中期的には108円レベルを徐々に目指す可能性もありそうです。



■最近、節目の110円も気にならなくなっているのも、レンジ相場とみるトレーダーが多いからだと思います。

また、週足ベースのローソクの形が「トンカチ」になっていることも少々気がかりです。

8月はサマーバケーションなので市場参加者が減る時期もあり、値が飛びやすいので注意が必要です。
平野朋之
株式会社トレードタイム代表取締役
配信元: 達人の予想