日足は戻り売り継続、週足ベースも「大陰線」で戻り売りトレンド突入する可能性も トレードタイム

著者:平野朋之
投稿:2017/01/16 11:31

米ファンダメンタルズは好調なので、深押しは考えにくい

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■今週のドル円は、やはり何と言ってもトランプ次期大統領の就任式に注目が集まります。先週の記者会見での期待外れの内容だっただけに、これまで支えてきたトランプラリー確認をする上では重要な一日になりそうです。

過去最大級のインフラ政策、減税を中心に米国第一主義に対してどれだけのコメントを残せるのか最大のポイントになります。


■現状では、NYダウの2万ドル史上最高値目前、ナスダックは連日の史上最高値更新と良いこと尽くしの状況です。
しかし、この最高潮の状態でバトンタッチするトランプ大統領がこれ以上の状況をつくれるかについては、少々疑問です・・・。

つまり、雇用情勢は既にピークに達しており、今後これ以上の雇用を作り出すことが果たして本当なのか?
米国第一主義で保護貿易を強め、高関税率や米国に有利なFTAを本当に作り出せるのか?諸外国は都合の良い条件を果たして飲むのかがどうにも疑問に残るところがあります。


■その意味では、週足での上昇トレンドも、はじける可能性が出てきています。
FRBが行う追加利上げに関しても、この2年間でたったの2回でした。それが、3回・4回と簡単に利上げを行えるとは未だ考えにくいと考えています。

むしろ、景気が少しでも落ち込む場面があれば、利上げ見送りどころか利下げすらもあるのではないかとみています。つまり、下げるために追加利上げを何とかこの2年間で2回行ったのではないかとみています。

■更に、このドル高局面が継続的に続くようであれば、影響は軽視できなくなり、予定も頓挫する可能性すらあります。そうなると、今の為替に関しても発言が出てきそうです。


■ドル円のテクニカルでも週間足では、先々週の十字線(気迷い線)、先週の大陰線を見れば、調整局面が十分に考えられます。

日足ベースでは、先週一度113円台に突入し何とか114円台に持ち直しているものの、先週末の足を見れば上髭が長い陰線で後味悪くなっています。

今週、終値ベースで114円割れれば割りとあっさり112円台に入る可能性があるとみています。
また、IMMの日本円のポジションが未だ、8万枚弱の日本円の売り越しになっていることもあるので警戒したいです。
平野朋之
株式会社トレードタイム代表取締役
配信元: 達人の予想