【買い】三菱UFJフィナンシャル・グループ(8306):割安優良株の買い時=GLA小池 麻千子

投稿:2017/01/16 08:42

【買い】三菱UFJフィナンシャル・グループ(8306):割安優良株の買い時

12月の米小売売上高は0.6%と、予想の0.7%を下回りましたが、その一方で、ミシガン大学の1月消費者信頼感指数が98.1と2016年12月最終値の98.2(2004年1月以来の高水準でした)からわずかに低下した水準に留まり、消費者の1月の1年期待インフレ率が2.6%と12月の2.2%よりも上昇し、また5-10年期待インフレ率が2.5%と12月の2.3%よりも上昇しています。

トランプ氏に対しての不確定でネガティブな意見も聞こえますが、重要なことは経済指標が強く、中小企業や投資家・消費者の景況感指数が10年、12年来の最高水準を示していることです。
日本株市場ではドル指数が週間▼2.13%安と大きく下落したことでドル安円高の流れとなり、それで調整気味ですが、それでも113円台まで円高となった割には底堅さが感じられ、引き続き、強い地合いを期待したいと思います。


銘柄紹介:
総資産293兆円、国内最大の金融コングロマリットを形成するメガバンクです。
自社株買い含めた株主還元性向は50%超えです

2017/3期上半期は日銀のマイナス金利政策を起因とする収益圧迫、円高進行などによって減益での着地となりましたが、最終利益の通期計画に対する進捗率は58%と順調な足取りです。

海外展開を得意とし、米国のMUAH、モルガンスタンレーが業績に貢献しています。
同社の国内預貸金業務の割合は11.7%まで縮小している一方、銀行業務米国支店およびMUAHの割合は14%、そしてモルガンスタンレーからの寄与は過去5年平均11%であるということから同社収益のおよそ25%が米国事業による収益となっています。
(だからこそ原油価格安を背景とした資源関連分野での与信コスト増による収益圧迫もあったのですが、それも改善しています。)

これから米国経済拡大の恩恵を享受することができる銘柄の一つと言えます。

銀行株全体で見ても、マイナス金利政策を受けた国内市場では国債利回りに加え、融資の指標となる銀行間取引金利も過去最低水準に低下するなど収益性が低下し、また海外業務でも米国経済の減速や円高傾向が進み、内外で収益環境が悪化していました。ところがすでに長期債利回りが上昇し、イールドカーブが急配(スティープ化)しており、円高懸念は後退するなど銀行株にとって環境はポジティブになっています。

それなのにPBRは1倍を割っていることから、ここらを買場と見てはいかがでしょうか?
株価上昇を期待したいと思います。
小池麻千子
グローバルリンクアドバイザーズ 株式アナリスト
配信元: 達人の予想

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