IMM:通貨先物のポジション状況も要確認
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■昨日は、トランプ次期大統領の会見に対しての失望感が広がり、ドル売り優勢の展開となりました。一時、約1ヶ月ぶりとなる113円台に突入しましたが、その後は株式相場の回復や長期金利の低下が一段落したことから、114円台に戻して終了しました。
■昨日の一日だけの動きでは、未だ不確定要因が多いのですが、目先の過度なドルロングが解消された格好になっています。
直近のIMMの通貨先物ポジションをみても、円ショートが86,764枚とかなりたまっているのがわかります。その影響で下げ幅も大きくなりました。
■先日の「記者会見」では、マスコミへの攻撃的な面が目立ち、悪い印象だけが残りました。その会見前でのドル買いは、政策に対する具体的な発言でした。
しかし、肩透かしを食ったことでドル売りに傾きましたが、来週20日の大統領就任式の発言はより注意が必要です・・・。
■米ファンダメンタルズは良好
現状の米経済は、先週の12月ISM製造業景況指数をみても、2年ぶりの高水準であったことや雇用統計では平均賃金も上昇していることをみれば、ドルが急落するような状況でもないようにもみえます。
その意味では、ポジションの傾き加減で、現在の相場はコントロールされています。その為IMMの通貨先物のポジション状況を改めて見直すことをおすすめします。
気がかりなのがやはり米国の債務上限に対する延長期限が今年3月に迫っていることです。現状の政策に対する不透明さに加え、議会とのせめぎ合いがどのような展開になるかによって、トランプノミクスの実現性が明らかになると思います。
その意味でも、3月追加利上げ説もささやかれているようですが、3月追加利上げは時期早々なのかもしれません。
■最後に、ドル円です。
昨日同様に4時間足です。
単純移動平均線200 (同日8時現在:114.90円)を下回っている状況なので、売り優勢と考えています。
戻り売りとブレイクダウンの両方で待ち構えたいと思います。
戻り売り(指値)
・単純移動平均200…114.90円
ブレイクダウン(逆指値)
・114.50円
・114.00円