【買い】京セラ (6971):ニーズ拡大するセラミック半導体パッケージで高シェア=GLA小池麻千子

投稿:2017/01/02 17:08

【買い】京セラ (6971):ニーズ拡大するセラミック半導体パッケージで高シェア

2016年は、年初に急落、資源安やチャイナリスク、ブリグジットを経験し、横ばい、トランプ氏勝利を引き金に急騰するという年でした。この間日本株はダブルボトムを付けており、絶好の買い場を迎えました。トランプ氏の勝利後です。
年間の日経平均は+0.4%となり、5年連続での上昇となりました(TOPIXは▼1.9%の下落)。

先週の日本株市場は、週間で313円安と8週ぶりに反落となり、終値は19114.37円。
トランプ氏勝利以降、売買代金2兆円を超えてきた日本株市場も、先週は下げ幅257円となった29日(木)を除き、1兆円に留まりました。続いてきた外国人投資家による買い越しも7週ぶりに売り越しとなった週でもありました。
調整となり熱が少し冷まされたと受け止め、日本株は買い場とみています。また外国人投資家が本格的に戻ってくる年初からのロケットスタートも期待できるところです。
引き続き、日本株買いを推奨したいと思います。
--------------------

ノイズ除去や放熱性に優れる半導体の入れ物、セラミックパッケージで圧倒的シェアを誇り、例えばスマホ向けでは7割など、世界でも高シェア製品を多数有しています。

上半期の平均為替レートは1米ドル=105円、1ユーロ=118円と、米ドル、ユーロともに前年同期間から17円、円高方向に進みました。この急激な円高インパクトは大きく、対売上高で約630億円、対税引前利益で約140億円の押下げ要因となったのです。

【2017年3月期第1-2四半期の業績は、売上高が前年同期比9.6%減の6532億4300万円、営業利益が45.5%減の337億8500万円、税引前利益が37.7%減の485億7800万円、株主に帰属する純利益が28.8%減の361億5300万円、一株当たり純利益(EPS)が98.47円(前年同期138.45円)となりました。

一方通期予想は売上高が2.7%増の1兆5200万円、営業利益が18.7%増の1100億円、税引前利益が10.7%減の1300億円、株主に帰属する純利益が22.1%減の850億円、EPSが231.52円となる見通しで、年間配当金は前年並みの100.0円とする方針です。

上半期の通期予想に対する進捗率が低水準である点が留意点でしたが、これも円高是正が進んだことでポジティブに修正されます。(上半期までの進捗率は売上高43%、営業利益31%、税引前利益37%、純利益43%)

財務面は、株主資本比率75.7%、そして保有するKDDIの株式(12.9%)を含めるとネットキャッシュは同社売上規模に並ぶ域で資金需要に対する懸念は今のところ殆ど不要でしょう。またこの豊富な金融資産の向かう先は注目ポイントの一つで、資本出資やM&Aの可能性も高く、シナジーが期待できると株価にポジティブです。
小池麻千子
グローバルリンクアドバイザーズ 株式アナリスト
配信元: 達人の予想

関連銘柄

銘柄 株価 前日比
6971
1,473.5
(11/29)
-6.0
(-0.40%)