大崩はないとしても、戻り局面でのポジション調整
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■先週は、祝日やクリスマス休暇を控え、閑散商況となった1週間でした。
ドル円に関しては118円台で輸出企業のドル売りや個人投資家の利食い売りなど散見されました。一方、株式市場においてもNYダウが連日史上最高値更新していたものの、日経平均に関しては年末モードや利食い売りに押される1週間でした。
■今週に関しても、先週同様に閑散商況になりやすく、為替・株式ともにトレンドが出にくい1週間になるのではないかとみています。
しかし、NYダウは2万ドルが目前になっていることもあるので、日経平均も下がりにくいイメージは持っています。
また、ドル円においても日米金利差拡大見通しが、根底にあるので大崩れはイメージしにくいことからも、押し目があったとしても「買い目線」で問題ないと考えています。
■そうなると、やはり気になるのが「来年の相場動向」です。
米大統領選以降、市場は完全に「リスク選好」に傾きました。当初の予想ではトランプ新大統領になれば、リスク回避になり、相場は大幅な調整局面になるといわれていました。しかし、相場は全くの逆の展開で、「希望と期待」に満ち溢れた、ドリームロードが待っていたのです。
その訳は「減税・インフラ投資・規制緩和」と聞けば、国民にとって都合がいいことばかり‥更にいうなれば「アメリカ第一主義」とくれば、当然米国民は、強気に作用するのは必然ともいえます。それは株価を見れば一目瞭然です。
この夢のような公約を果たして、実現できるのか‥これが明らかになる年と位置付けています。実際は予算の関係もあるので、新年度に入ってからだと思います。
■新年度までの見通しに関して・・・
今の勢そのものは、スピードダウンする可能性がありそうです。
それは現在の相場はすべて織り込んでいる可能性が高いからです。しかも、現在の米景気はピークになっている可能性が高く、労働市場の観点から見ても、そろそろ「ピークアウト」をすることも頭に入れて置く必要があります。
■本日は、アジア、欧州、NY市場も休場です。
ポジション調整は進んだとしても、買いにも売りにも大きくポジションを傾ける動きは少なそうです。
この様な中で、米大統領選(開票)から、はじめて日足平均足(改良版)が「陰線」に転換しました。
すぐに、下落スピードが増すとは考えにくいと思いますが、ジワジワと年末にかけてポジション調整は進む可能性は想定しておきたい展開です。