~ 小野山功が見通す「来週の株価材料」 ~
★【「VIX指数」が急上昇】日経は2日間で10月の上昇分の6割超を吐き出す
日米の金融政策会合は、想定通りの「現状維持」。こちらは無難に乗り切ることができましたが、アメリカ大統領選を巡る嵐がマーケットを襲いました。
10月に日経平均は月間で1000円近くが値上がりしていたため、一服程度の調整であれば仕方ないところですが、17000円の節目をあっさりと割り込んでしまうとは、想定外の展開でした。
投資家の不安心理を示す「VIX指数」は3日、22ポイント台とブレグジットが現実になった6月27日以来の水準まで急上昇。リスク回避が強まったことで、日経平均は2日間で一時640円値を下げ、10月の上昇分の6割超を吐き出す格好となりました。
■トランプ氏の資質は全くの未知数
アメリカ大統領選の開票日はいよいよ8日に迫ったわけですが、FBIがクリントン氏のメール捜査を再開すると公表後、支持率が一時逆転したことで、トランプ氏が勝利するシナリオを織り込まざるを得なくなったのです。
政治経験がないトランプ氏の資質は全くの未知数です。過去には俳優出身のレーガン氏が大統領に就任し、アメリカの景気はよくなった例もありますが、トランプ氏は「クリントンを牢屋に入れてやる」とまで発言する人物。
何をしでかすかすら分からないため、トランプ氏が勝利した場合は、市場の動揺は避けられそうにありません。
ただ、これがアメリカ経済にとって良いかどうかはまた別問題です。仮にも彼はカジノ・ホテルの一大グループを率いた経営者。女性遍歴を棚に上げれば、アルコールやタバコはおろか、コーヒーさえ口にしないという潔癖な一面もあります。
長年、企業経営に携わったことから、企業や富裕層を対象とした減税、公共支出の拡大を訴えています。企業や富裕層が減税で潤い、消費が増えればアメリカの景気は良くなることだって考えられます。
発言が物議を醸したとしても、フィリピンのドゥテルテ大統領のように、高い支持率に支えられ、政策運営が案外うまくいくかもしれません。
■ようやく訪れた調整局面は「押し目買いの好機」
買い方にとっては、ようやく訪れた調整局面です。数か月保有するという心意気であれば、大統領選を巡る嵐は、押し目買いの好機と言えるのではないでしょうか。
週明けの関心事は8日のアメリカ大統領選につきますが、決算発表がヤマ場を迎える為、保有銘柄の決算発表日は押さえておく必要があります。
決算発表のピークは11月11日。500社を超える企業が7~9月期業績の発表を予定しています。
小野山 功
日米の金融政策会合は、想定通りの「現状維持」。こちらは無難に乗り切ることができましたが、アメリカ大統領選を巡る嵐がマーケットを襲いました。
10月に日経平均は月間で1000円近くが値上がりしていたため、一服程度の調整であれば仕方ないところですが、17000円の節目をあっさりと割り込んでしまうとは、想定外の展開でした。
投資家の不安心理を示す「VIX指数」は3日、22ポイント台とブレグジットが現実になった6月27日以来の水準まで急上昇。リスク回避が強まったことで、日経平均は2日間で一時640円値を下げ、10月の上昇分の6割超を吐き出す格好となりました。
■トランプ氏の資質は全くの未知数
アメリカ大統領選の開票日はいよいよ8日に迫ったわけですが、FBIがクリントン氏のメール捜査を再開すると公表後、支持率が一時逆転したことで、トランプ氏が勝利するシナリオを織り込まざるを得なくなったのです。
政治経験がないトランプ氏の資質は全くの未知数です。過去には俳優出身のレーガン氏が大統領に就任し、アメリカの景気はよくなった例もありますが、トランプ氏は「クリントンを牢屋に入れてやる」とまで発言する人物。
何をしでかすかすら分からないため、トランプ氏が勝利した場合は、市場の動揺は避けられそうにありません。
ただ、これがアメリカ経済にとって良いかどうかはまた別問題です。仮にも彼はカジノ・ホテルの一大グループを率いた経営者。女性遍歴を棚に上げれば、アルコールやタバコはおろか、コーヒーさえ口にしないという潔癖な一面もあります。
長年、企業経営に携わったことから、企業や富裕層を対象とした減税、公共支出の拡大を訴えています。企業や富裕層が減税で潤い、消費が増えればアメリカの景気は良くなることだって考えられます。
発言が物議を醸したとしても、フィリピンのドゥテルテ大統領のように、高い支持率に支えられ、政策運営が案外うまくいくかもしれません。
■ようやく訪れた調整局面は「押し目買いの好機」
買い方にとっては、ようやく訪れた調整局面です。数か月保有するという心意気であれば、大統領選を巡る嵐は、押し目買いの好機と言えるのではないでしょうか。
週明けの関心事は8日のアメリカ大統領選につきますが、決算発表がヤマ場を迎える為、保有銘柄の決算発表日は押さえておく必要があります。
決算発表のピークは11月11日。500社を超える企業が7~9月期業績の発表を予定しています。
小野山 功