大幅反発も往来相場の延長戦 中小型株の活躍に期待

著者:市原義明
投稿:2016/10/01 17:34

◆大幅反発しても、往来相場に変化は出そうにない

週明け3日の日経平均は大幅反発を想定します。

30日の日経平均はドイツ銀行急落が警戒されて大幅反落、値下がり銘柄数も1700銘柄に迫る全面安商状でした。

しかしながら週末の欧米市場は、ドイツ銀行の反発が安心感を誘って大幅上昇の結果になりました。ドイツ銀行の反発材料は、モーゲージ証券の不正販売問題で米国司法省が求めていた140億ドルの制裁金が54億ドルに減額される見通しと報道されたことでした。

海外要因で日経平均も反発の見通しですが、方向感は依然として出ないのでしょう。

先週の騰落を振り返ると、月曜-209円、火曜+139円、水曜-218円、木曜+228円、金曜-243円と値幅は大きいものの、上げと下げを繰り返しました。

週明けに大幅上昇しても、値幅が大きい往来相場の延長でしかなく、方向感が出る上昇になるかは疑問となります。

日経平均の週末終値は16449円、5日線が16567円、前日の窓(29日安値)が16584円なので、100円以上の上昇でも自律反発の範囲と考えられます。

また、先週の値幅から考えると200円程度の上昇になる可能性があるので、16650円程度までは上昇するかもしれません。それでも往来の範囲だとわかると思います。

ただし、日経平均の方向感がなくても、上がれば心理的な安心感が広がるはずです。週末は手仕舞いもあって中小型株も軟調でしたが、週明けは買いが向かいやすくなりそうです。

日経平均が往来ではなかなか大型株に手を出せないと思われるので、中小型株の活躍に期待しています。

市原義明
株式会社ストックゲート 執行役員兼営業部長
配信元: 達人の予想