■ドルを取り囲む材料は売り要因が増加、その重要なポイントとは?

著者:平野朋之
投稿:2016/08/03 19:45

■原油の投げ売りには注意


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■本日のアジアタイムでは、日経平均株価が軟調な動きから、ドル円の上値も限定され重い展開が続きました。


■今夜は週末の雇用統計の前哨戦であるADP雇用統計とISM非製造業景況指数が予定されていますが、いずれも予想を下回る可能性もあり、100円トライに向かう可能性も否めないとみています。

また、原油価格も軟調な動きもあり、欧米株価に影響する可能性もあるので、いずれにしても売り材料が多くあるので注意したいです。

その原油価格もチャートを見れば、200日移動平均線(40.39ドル)を下回り、売り優勢の展開となっています。同様に75・100日においても下回り、重要な抵抗を次々と下抜けているので本日の売られ具合によっては、大きな調整も否めないとみています。


そのポイントは、今年2月11日(安値26.05ドル)から上昇トレンドを形成していました。しかし、6月19日(51.67ドル)に天井を打ち現在まで至っています。その上昇幅に対するフィボナッチで見ると・・・、

・23.6%…45.62ドル⇒突破
・38.2%…41.87ドル⇒突破
・50.0%…38.85ドル⇒?
・61.8%…35.83ドル⇒?

このような状況になっています。


今夜この50.0%を下回るようであれば、一旦大きな投げ売りが出る可能性もあるので注目したいところです。

イベント後で材料が不足しているように思えますが、世界経済と原油価格の不協和音が続く限りは、サイクルのようにまた原油価格にスポットが当たるとみています。

つまり、不透明の発端は原油価格にあり、「原油安→株安→リスク回避」になりやすくなっているのです。

今夜の戦略としては、基本スタンスは売りで考えています。


4時間足ベース

・ボリンジャーバンド-1σ(101.27円)…指値売り

・昨日安値(100.67円)…逆指値売り
平野朋之
株式会社トレードタイム代表取締役
配信元: 達人の予想