■楽観ムードの中で、今後の先行きに関して気掛かりな点とは?

著者:平野朋之
投稿:2016/07/11 20:05

■中期トレンドは戻りを待つスタンス継続


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■本日のアジアタイムでは、昨日の参院選での与党大勝で政策期待
から日経平均株価が大幅に上昇したことを背景に、リスク選好
からドル円も102円台まで上昇しました。

今夜は、特に注目する材料もなく、アジア市場での株高リスク選好が
キープできるかが焦点です。

■そんな楽観ムードの中でも気がかりな点が2点ほどあります。

まず、与党大勝で政策期待が先行し、株高になっているものの、
肝心な財源をどう確保するのか‥
先日の首相のコメントにも「総合的且つ大胆な経済対策を秋に
実施する」と言っていますが、補正予算を組んだとしてもかな
り厳しい可能性があります。

選挙対策のための小銭のばら撒きで済まないし、抜本的な手法を
採らなければすぐに失速することも考慮に入れる必要があります。


■次に、原油価格です。テクニカル上で最近の下値抵抗とされる
ライン(45.80ドル)を下抜けたことで売られやすい地合いに
なっています。

欧米株価やポンド、ユーロの下落からこの原油価格も下落に転じる
可能性も否めないとみています。


■今夜は、本国の参院選での与党大勝でご祝儀相場的な感じと
みているので、基本的なトレンドは売りとみています。
やはり、不透明や世界経済の先行きを考えれば、何も解決が
ついていないこと、その意味ではリスク回避が少々緩む程度なので、
しっかりと戻りを待つスタンで考えています。



■以下は、戻り売りのポイントです。

・7月1日・4日安値 ⇒ 102.43円

・日足ボリンジャーバンドセンター ⇒ 103.21円

平野朋之
株式会社トレードタイム代表取締役
配信元: 達人の予想