■英国民投票で残留が確定しても、戻り局面では売り優勢の理由

著者:平野朋之
投稿:2016/06/20 09:46

■テクニカル面では売り優勢を示唆

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■先週は、日米のイベント、英国民投票によるEU離脱懸念からリスク回避の展開で円買いが加速し一時、103円台後半をつける場面もありました。

■今週は、23日の英国民投票の結果待ちで、様子見ムードと言いたいところですが、イギリス国内の世論調査に振り回され、結果的にボラティリティーだけが拡大する可能性があるとみています。
仮に国民投票で離脱支持が上回るようであれば、リスク回避が加速することは確実で、反対に残留が支持されれば戻り優勢とみています。


■しかし、テクニカルでは大きな変化が出ていることをお伝えしたいと思います。
週間足・月間足ベースでは、中長期線として意識される200線を割り込んだことで、売り優勢になっていることです。

週間足ベースでは、2013年1月からこのラインを上回り上昇トレンド約3年半つづけてきましたが、先週106.06円を割り込み引け値ベースでも完全に下回り売り優勢となっています。

また、月間足ベースでも105.88円を下回り、こちらも売り優勢となっています。
ちなみに、この移動平均200ヵ月線を下抜けした2007年9月はリーマンショックも重なり歴史的な円高局面になっています。

■つまり、中長期は売り優勢を示唆していることから、仮に今回の英国民投票で残留が確定しても、戻り局面では売りが優勢になりそうです。
平野朋之
株式会社トレードタイム代表取締役
配信元: 達人の予想