【買い】富士通ゼネラル (6755):減益予想の中身に納得、業績上振れを期待=GLA小池麻千子

投稿:2016/05/27 20:42

【買い】富士通ゼネラル (6755):減益予想の中身に納得、業績上振れを期待

同社は、主に、空調機、情報通信・電子デバイスの製品及び部品の開発、製造、販売、サービスの提供を行っています。

2016年3月期の業績は売上高が2.2%増の2809億7700万円、営業利益が1.4%増の275億2100万円、経常利益が7.1%減の258億8900万円、純利益が1.6%減の175億3100万円、配当金は2円増の18.0円(配当性向11.9%)でした。営業利益率は前年度と同水準の9.8%。

主力の売り上げの83%を構成する空調機は、国内+4%、海外+7%と国内外で堅調でした。
一方、情報通信デバイスは14%の減収となりましたが、これは前年度に消防無線システムのデジタル化移行を背景とした需要の反動減によるものです。

一方、2017年3月期の業績予想は、売上高が3.2%増の2900億円、営業利益が20.1%減の220億円、経常利益が18.9%減の210億円、純利益が20.1%減の140億円と、大幅減益となる見通しです。

そして、配当は2.0円増の22円とする方針で、配当性向は16.4%となります。

情報通信システムの需要反動減を理由とした減収効果が大きく影響する見通し(86%減益)となっていますが、
主力の空調機部門については、海外向けの販売拡大や国内向けの機種構成改善と原価低減に努め、前年度に続いて増収増益の計画となっています。

同社の海外売上比率は6割を超えていますが、空調機は全て海外生産のため、円高が利益を押し上げます。
マーケットにもよりますが、今後現在の為替水準が続くか円高に振れると同社の業績は上振れることとなります。
また、オペレーションの効率化にもこだわり、生産・販売・在庫計画の一元管理によるコスト削減努力も評価すべきところだと思います。

減益予想に対して、株価は調整するも大幅反発し上昇しています。
コスト管理や円高と資材価格低下、そして主力の空調の見通しは明るく、ポジティブに捉えてよいかと思います。
小池麻千子
グローバルリンクアドバイザーズ 株式アナリスト
配信元: 達人の予想

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