GWに一波乱?!カギを握る黒田日銀

著者:比嘉洋
投稿:2016/04/20 18:09

奇をてらうことなかれ

4月会合でのFRBの利上げ確率は0%
今週に入り、東京時間こそ株安・円高の流れとなっていましたが、その後の欧米市場は株高・商品高(原油中心)となり、ドル/円も109円台に乗せて堅調な動きとなっております。原油価格に関しては、クウェートでのストによる影響とも言われていましたが、そのストも終息の動き。

さらに、この世界的な株高はナゼ?と考えたところ、個人的にしっくりくる理由が見当たらないというのが本音です。正直、腰の入っていない相場のように感じています。やはり、来週のイベント(FOMC・日銀政策会合)が終了しないと、次の動きが見えてこないということなのかもしれません。

仮に現在の株高が来週のイベントまで続いた場合、一つ懸念していることがあります。それは黒田日銀に梯子を外されないかと言うこと。CMEのFedwatchを見ると、来週のFOMCでの金利据え置きは織り込み済み。
それに対して、日銀の追加緩和は直前まで見方が分かれるように感じています。何のアクションも起こさなかった場合がワーストケース。日銀会合後に日本はGWに突入するため株式市場は休場。そうなってくると、そのとばっちりが為替市場での円買いに繋がるのではないかと考えているわけです。

2つ目、何らかの追加緩和を実施したとしても、その効果は限定的。マイナス金利の拡大が効果なしと考えるのは、1月末の値動きを見ても明らか(効果は1日半程度でした)。国債等の買い入れ額の拡大も、80兆円→100兆円はすでに既定路線。瞬間的な値動きがあったとしても、次第に次の日銀の手が尽きたと判断されれば、それも円買いの材料として市場に受け止められるのでは?とも考えられ、GW期間中に一波乱起こるかもしれないということは頭の片隅にとどめておいていただきたいと考えています。その一波乱を避けるためには、ストップロス注文を前もって入れておくことはお忘れなく!
比嘉洋
マネースクエア シニアコンサルタント
配信元: 達人の予想