■ファンド筋のターゲットになり易い展開:本日も戻り待ちの売り継続

著者:平野朋之
投稿:2016/04/06 10:34

■戻りの目途とは?

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■昨日は、アジアタイムから円買い優勢の展開のまま、NYタイムに入り更に加速しました。

また、最近の自立反発を終えた原油価格の下落やIMF専務理事の世界経済に対するリスクの上昇が警告されたことで市場ムードはリスクオフの展開となっています。

■最近のドル円を振り返ると、タカ派発言で7連騰し、上昇機運が高まったものの、その後は議長のハト派的発言でリセットし、現在に至っては年初からのリスクオフのスパイラルに陥る可能性も出始めてきています。

このジワジワと円高に振れる局面で円高リスクに伴う株売りも目立っています。
日経平均株価をみれば、あっさりと16,000円割れを達成し、年初来の安値14,866円も視野に入れ始めてきています。

テクニカル的にも日足ベースで一目均衡表の雲抜けになってしまい、引き続き売り優勢になりつつあります。


■株価の動向次第では、介入も視野に入れる必要があること、また、今月末の日銀の金融政策決定会合で追加緩和に対する前向きな姿勢が出る可能性もありそうです。

しかし、実際は来月のサミットが終了してからの追加緩和という展開になるのではないかとみています。

■本日は、いつも以上に株価の動きを注視しながら、戻りを売る戦略で考えています。
昨日は一瞬でしたが、110円割れを達成し、4時間足ベースでも売られすぎ感も出ているので、戻りが出るのではないかとみています。

■戻りのターゲットとしては、4時間足ベースでボリンジャーバンド-1σ(110.68円)、一目均衡表転換線(110.75円)とみています。


■また、週間足ベースでも昨日の下げで陰線を引いてしまい更にテクニカルが悪くなり売り優勢のチャートになっています。
ボリンジャーバンドでみても既に-2σ(108.69円)となっており、投機筋のターゲットになりやすくなっているので、安易な安値拾いのドル買いには注意が必要です。
また、FXのオプションでは107円付近のボラが高くなっています。

このレベルは、現在レートから3円下の水準です。
この離れた水準を売った場合でも、プレミアム収益としておおよそ50P程は狙える状態となっています。

このことからも、ボラが高い状態になっているということがわかります。

※本日のチャートは週間足になっています。
平野朋之
株式会社トレードタイム代表取締役
配信元: 達人の予想