■ドルインデックスをみると、ドル売りがコモディティー価格の上昇の起爆剤

著者:平野朋之
投稿:2016/03/28 11:27

■徐々に上値が重くなってくる可能性が・・・

-----------------------------------------------------

■先週末は、グッドフライデーで市場参加者が少なかった
こともあり、着状態が続きましたが、米GDP確定値が
1.4%増(改定値1.0%増)となったものの、やはり
市場参加者が不在であったことから、反応は
薄い展開でした・・。

先週は、FRB高官からのタカ派的な発言が相次ぎ、
追加利上げに対する期待感でから、ドルの底値を切り上げ
ています。

今週の個人消費関連や週末の雇用統計を控えているので
少なくとも次回のFOMCの利上げに対する材料になる
可能性は高いと思われます。




■また、29日にイエレンFRB議長の講演が控えている為、
他のFRBメンバーとの温度差がどの程度あるのかに注目
したいところです。

前回のFOMC後のコメントを見る限りでは、国内に配慮した
金融政策ということより、諸外国の安定を優先に…と思える
内容だっただけに、この短時間で考えが一変するとは
考えにくいとみています。




■年初からの「原油売り=株売り」の負の連鎖も、
一時的ですが、沈静化の方向になっているだけに、この落ち
着きを取り戻した矢先に、米国利上げとなれば資金循環が
逆流する恐れもあり、金融市場の不安定さだけが
露呈するとみています。

これは、ドルインデックスをみれば明白で、ドル売りが
コモディティー価格の上昇の起爆剤になっており、
さらにドル売りがNYダウを含めた株式市場の上昇にも
繋がっていることがよくわかります。

このようなことから考慮数ると、中期トレンドは
徐々に上値が重くなってくる可能性が高いと思っています。



■米株式市場に関していえば年初からの下げ分は、
17500ドルを超えたことで既にカバーしたことになり、
もし利上げをすれば再び、売り相場再来は必死となり、
株安=原油安のパターン売りになると見ています。

その流れでリスク回避の動きが強まるとみています。




■本日は、週末の米GDP確定値が予想を上回ったことに
対する株買いから、ドル円も買い優勢になるとみています。

しかし、チャート上では6本陽線であることから上値では
利食い売りも出やすくなるとみています。




■テクニカルとしては、日足ベースで上値ポイントとして、
ボリンジャーバンド+1σ(113.67円)、節目の114円。
下値ポイントとしては、先週末安値(112.76円)、
ボリンジャーバンド-1σ(112.24円)とみています。


※本日のチャートは、ドル円の週間足になります。


平野朋之
株式会社トレードタイム代表取締役
配信元: 達人の予想