■目先買いが入っても、中期は「FOMCで売られる」展開も視野に

著者:平野朋之
投稿:2016/03/24 11:22

■要人発言には注意も必要


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■昨日は、米新築住宅販売件数が予想を上回ったことや
米セントルイス連銀総裁の4月追加利上げの検討に対する
前向きな姿勢を背景にドル買いが継続し一時、112円後半
まで値を伸ばす場面もありました。



■しかし、最近の追加利上げに対する前向きなコメント続きで
株式相場が警戒しているところに、昨日の原油価格の
大幅下落が重なったことでリスク回避の動きが強まり、
高値から値を下げる展開となりました。



■最近の相場をみると・・・、

先日のFOMCでハト派的な印象が強かったイメージとは対象的に
今週はタカ派的なコメント続きで、どちらがFRBの本音なのか?
疑心暗鬼になってしまい、相場に対する方向感に迷ってしまうのが
現在の持ち合い相場を作っているのではないかと思います。


やはり、米国の狙いがドル安誘導に見えてくるのは、追加利上げに
対する前向きなコメントで買わせておいて、実際のFOMCでは
追加利上げを見送りにして、失望売りからドル売りが強まることを
狙っているのではないかと思うほどの最近のFRBの言動です。



■つまり、相場において「追加利上げ期待で買って、FOMCで売る」
というパターンを狙っているように思えます。

そこに来週発表される雇用統計のデータがついてくれば尚更、
期待感でドル買いが入りやすくなり、FOMCで下駄は外しで
110円割れのストーリーも考えられます。




■本日は、注目する材料としては新規失業保険申請件数や
耐久財受注がありますが、明日から世界的にイースター休暇に
入る為、これといってトレンドを作ることはなく、112円ミドル〜
113円前半での狭いレンジをイメージしています。



■テクニカル的には・・・、

日足ベースで上値ポイントとして一目均衡表基準線(112.60円)、
ボリンジャーバンドセンター(112.99円)とみています。

下値ポイントとしては、ボリンジャーバンド-1σ(112.20円)、
112.00円の節目とみています。
平野朋之
株式会社トレードタイム代表取締役
配信元: 達人の予想