■金融政策「据え置き」でも、下値は限定される可能性

著者:平野朋之
投稿:2016/03/15 11:23

■本日の上値/下値レベル

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■昨日は、注目する材料や発表も無く、狭いレンジでの
動きとなりました・・。

やはり、本日の日銀の金融政策決定会合の結果や
その後の黒田総裁のコメント待ち、更に今晩から2日間に
渡ってFOMCが開催されることもあって、時間が
経過するにつれポジションもフラットにする動きが
目立っています。

株式市場も為替相場と同様の動きで、レンジの狭い動き
に終始しています。



■日銀においては、据え置きと判断しています。

これに関しては、前回のマイナス金利導入に際し、ある程度
のデータが出るまで時間を要するということ、データの
無い中で、矢継ぎ早に金利のマイナス幅を拡大することは、
世界的にも金融市場に対して悪影響であるとみています。

また、アベノミクスの戦略上である「夏の参院選」を
見据えての動きもありますので、現在の株価がある程度
落ち着いている環境下では、追加緩和は行わないとみています。



■注目は、黒田総裁のコメントです。

現状の景気や政策に対する考え方、そして、近いうちに
追加緩和を更に行う考え方といったところは興味深い
ものであり、注目をしています。

FRBも同様のことがいえます。

というのも追加利上げの時期や現状の国内外の景気の見方、
そして将来的な金融政策についてといったところも
イエレン議長からコメントが得れるのかが焦点です。




■本日は、日銀の金融政策決定会合の結果次第ではありますが、
下値は限定されるとみています。

逆に言えば、押し目に妙味があるとみています。





■テクニカル的には、日足ベースでボリンジャーバンドの
バンド幅が狭まってきているので、スクイーズとなり易く
なっています。

近いうちにバンド幅もエクスパンション(拡散)すると
思われますが、いずれにしても115円の壁はそれなりに
大きくみえます。


・上値ポイントとしては、ボリンジャーバンド+2σ
(114.48円)とみています。


・下値ポイントとしては、ボリンジャーバンドのセンターや
 一目均衡表の転換線(113.28円)、-1σ(112.69円)と
 みています。



また、日足上で一目均衡表の遅行線を見ると現在はまだ、
実体部の下に位置していますが、今後の動き次第で
この実体部を上回る可能性もあるので、注意が必要です。


平野朋之
株式会社トレードタイム代表取締役
配信元: 達人の予想