■日足の「トンカチ」はドルの重さを象徴

著者:平野朋之
投稿:2016/01/14 11:41

■「利上げ=ドル高」は、考え直すタイミング


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■昨日は、中国「元」が落ち着いたものの株式市場に
おいては大台割れの引けとなり後味悪い展開となりました。

本日のメインポイントは、今年のもう一つのテーマと
される原油価格の動向です。

昨日のNY原油は米週間在庫統計で在庫が積み増しとなった
ことで、再度30ドル割れの展開になり、NY株式市場まで
プラス圏からマイナス圏に引きずり落とされル格好と
なりました。



■また、FRBが公表した地区連銀経済報告によると
雇用や消費支出においては改善したものの、ドル高や
エネルギー価格の低下で製造業及び石油関連産業の業績低下を
助長しているとの見解が発表されています。

このエネルギー価格の低下はディスインフレを引き起こし、
更に今年4回の利上げ計画も危ぶまれる可能性が出てきている
だけに「米利上げ=ドル高」という図式はトレードする上で
一旦、考え直す必要がありそうです。




■本日も原油価格や中国市場を中心に再度、ドルの上値が重い
ことを感じながら下値を模索する展開とみています。

先日からお伝えしているVIX指数(恐怖指数)も25.22
ポイントと一日で12%超を超えるほどの急騰振りで、今後の
金融市場の波乱を予想しているようなので、しっかりと
トレンドを見極めトレンドに沿ったトレードが必要になって
きています。



■本日のテクニカルポイントは、

日足ベースで上値ポイントとしてボリンジャーバンド-1σ
(118.04円)、一目均衡表転換線(118.63円)とみています。

下値ポイントとしては、今週の安値(116.69円)、
昨年8月24日の安値(116.15円)です。

また、昨日の日足の「トンカチ」はドルの重さを
象徴していると考えています。

平野朋之
株式会社トレードタイム代表取締役
配信元: 達人の予想