まはいさんのブログ
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ビックカメラ 株主総会議案書チェック
ビックカメラは6年あまり株主です。
当初から大幅な利益銘柄なので放置していますが、全くの放置も無責任なので、年に1回のチェックです。
ところで、ビックカメラの株主総会議案書が届くころには雪が積もっているのですが、今年は初雪すらまだです。
役員
執行役員制度を導入しているのに、取締役が13人も居ます。
しかも、社外取締役を除く10名の取締役が執行役員を兼務しています。
また、「取締役兼執行役員内部監査室長兼内部統制室長」、一般的に兼務してはいけない相互牽制の部署の長を掛け持ちしています。
取締役ではない執行役員が17人から21人に増えています。相変わらず「執行役員有楽町店店長」って、何ですかこれ?
突っ込みどころは多いのですが、「取締役兼執行役員内部監査室長兼内部統制室長」は監査役に鞍替えする議案です。もう一人、一般に兼務してはいけない役員は勇退です。とりあえず良くなりますし、これにより取締役は2名減ります。
代わりに監査役が1名増えますが、改善は改善です。
業績も良いので、役員人事案は賛成しておきます。
平均勤続年数 9.8年
数年前にヤマダ電機が傾いた原因の一つが平均勤続年数の低下でした。家電ヘルパーを上回る商品知識がなければ押し付けになり、顧客満足を得難いです。
ヤマダ電機は勤務改善により平均勤続年数を昨年の10.9年から11.8年と、順調に改善しています。
ビックカメラの平均勤続年数は昨年の9.6年から9.8年に改善していますが、低水準です。
新興企業や急成長している企業なら平均勤続年数が10年を下回ることはあります。そうでなければ、ブラック企業の惧れ有りです。
ビックカメラ 5年チャート ↓ クリックで拡大
6年前にビックカメラに投資したのは、運が良かったです。
投資単価449円を割り込む惧れは無いです。
保有銘柄の分類2018.11.2 ↓ クリックで拡大
ビックカメラは、株主優待目的に分類しています。
2単元を2名義で保有して、年間1万円の株主優待です。
それに比べて、ヤマダ電機は業績も株価も低迷しています。
投資方針
ビックカメラは、株主優待利用を勘案すると、継続保有で投資資金を回収できそうです。
しかし、ここ数年ブラック企業の臭いが漂うので、気に留めておきます。
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関連銘柄:
ビックカメラ(3048) ヤマダHD(9831) -
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夢想人 さん コメントありがとうございます。
「内部統制室」は、効果的な決済ルールを決めて徹底させる部署です。
「内部統制室」は、決済ルールが効率的にできていて、なおかつ徹底されているかを評価する部署です。
やってる本人が評価しては手前味噌になるので、別の部署にします。
それを兼任するってのは話になりません。
監督する側の取締役と監督される側の執行役員が同一人物というのは企業統治の観点からは問題があると思いますが、日本企業では今のところ一般的なようです。
企業統治形態は次の通りです。
1.指名委員会等設置会社
監督と執行を完全に分離する形態で米国型企業統治形態に近いが日本では70社程度しか採用されていない
最も厳しい企業統治の形態
2.監査等委員会設置会社
3名以上の取締役で構成し過半を社外取締役とする
取締役と執行役員の兼務は可能
取締役会の中に監査等委員会を設け取締役を監督する
多くの日本企業がこの形態に移行している
監査役会から社外取締役を横滑りさせ見かけ上の社外取締役の頭数を増やすために使われる傾向がある
3.監査役等設置会社
取締役会の外に監査役会を置く形態で日本独特の制度
監査役は取締役会での議決権がなく監視機能が果たせない
大部分の日本企業はまだこの形態に留まっている。
昔は数十人の取締役がゴロゴロしており、石を投げれば取締役に当たると言われていました。最近表面上は取締役の数は減りつつあるが、その代わりに執行役員が大量生産されています。これも社内的には取締役待遇であり、一定の発言権を持っていることから企業統治上は問題と考えられます。
また東芝のように制度は作っても魂が入っていないケースも散見され、日本の企業統治はまだまだ甘いと思われます。
最近顕著になっているのは社外取締役の質の問題です。
役人や弁護士等実務経験のない社外取が何社もの社外取を兼務し頭数を揃えるためだけにお飾りで雇われているケーズが増えているようです。
小生の持株の中でなんと10社もの社外取締役を兼務している人物がおりました。実質的な仕事をしているとは考えられず老後の収入のために会社の追認機関として雇われているだけと思われます。
ビッグカメラの企業統治がどの形態は判然としませんが、たぶん監査役会設置会社か監査等委員会設置会社ではないかと思います。
montonton さん コメントありがとうございます。
申し訳ないですが、私が兼任を問題としているのは、内部統制室と内部監査室です。
取締役と執行役の兼任については、書いた積りは全くないのですが、そう誤読するような書き振りだったら申し訳ないです。
社外取締役については、日本弁護士連盟と日本公認会計士協会が推薦制度を設けています。
法曹界や監査業界と喧嘩したくない企業は、日弁連や会計士協会から推薦された人に委任するのが無難です。
日弁連も会計士協会も、それぞれの会の会長、副会長、参事経験者を優先的に推薦しますので、同じ人が10社ほど掛け持ちするのが常識です。
また、それとは別にメインバンクが元頭取クラスを複数社に送り込むことが特に地方で顕著です。
夢想人 さん コメントありがとうございます。
詳しくない方かと思って簡単に書いてしまい、たいへん失礼しました。
J-SOXは当にその点が不足していたので、コーポレート・ガバナンス・コードに再定義された箇所です。
「内部監査室長兼内部統制室長」を監査役にするビックカメラの議案は、周回遅れですが、8月決算企業なのでコーポレート・ガバナンス・コード適用時期が3月決算企業より遅くて良かったのかも知れません。