きじもりさんのブログ
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コンプライアンスが
会社を滅ぼすとか誰か言ってたな。
コンプライアンス重視、内部統制の名の下に職場に本来業務以外の
ものを何も考えずに押し付けてしまうことを猛省しとります。
コンプライアンス規範やルールに違いがある諸外国と国内が競争するの
ってなんか、ルールの違う100m走やってる希ガス。
以下引用
裏から見れば「クスリ」、ホントは怖くない企業のリスク管理
内部告発で不祥事発覚――なんて、もう珍しくはない。
●言い逃れできないガラス張りの社会
一昔前と違い、今は組織ぐるみの偽装や横領、個人情報漏えいなど、企業不祥事が明るみになりやすい“ガラス張りの社会”化が進んでいる。企業の責任を強化し、消費者を保護する流れは法律整備からも分かる。ごく一部を表にしてみた。
改正または新設年月 法律(通称)または制度
1993年10月(新) 株主代表訴訟制度
1995年7月(新) PL(製造物責任)法
2004年11月(改) 訪問販売法
2005年4月(新) 個人情報保護法
2006年1月(改) 独禁法
2006年5月(新) 新会社法
2006年4月(新) 公益通報者保護法
2007年5月(改) 消費者生活用品安全法
2008年4月(改) 男女雇用機会均等法
2008年4月(新) 金融商品取引法(日本版SOX法)
これだけあってもほん一部である。企業責任が重くなったぶん、ひとたび足をすくわれると、対処によっては破たんに追い込まれるほど、企業ダメージは大きい場合もある。このことは、老舗料亭など最近の不祥事からも明々白々だ。
●“黒船”とともに押し寄せた規制緩和の波
企業のリスク管理の歴史は、第一次世界大戦後の1920年代のドイツに始まると、浦嶋繁樹(NPO法人日本リスクマネージャー&コンサルタント協会専務理)は言う。
敗戦国ドイツを襲ったハイパーインフレ下で、企業防衛の経営管理ノウハウとして登場したという説と、1930年代、世界恐慌下で米国が企業防衛としてリスク管理の概念が誕生し、発展を遂げたという説がある。いずれにせよ、不況下でリスク管理の概念は誕生した。
1960年代にはケネディ大統領が打ち出した「消費者の権利」を機に消費者重視の社会へと突入する。1970年代にはベトナム戦争敗北やオイルショックによる不況のもと、賠償事件が急増した。そのため企業責任を強化する法整備された。
1980年代のレーガン大統領時代には、規制緩和による金融の自由化で大競争時代へ、続いて1990年代のクリントン大統領時代には、IT革命と会計ビッグバンによる国際会計基準が導入された。
さて、そこで日本だ。1990年代には細川首相が「生活者優先」を掲げ、消費者の時代に突入した。バブル崩壊後の2000年代には、国の借金を返そうと小泉首相が「官から民」と提唱。グローバル企業の自由競争と「小さな政府」化が進んでいる。浦嶋氏は、海外からやってきたグローバル化の波を「黒船の再来」と分析する。
●リスクとは「chance of loss」、“loss”を除けば“chance”が残る
「小さな政府」は企業に自由競争への門戸を開くと同時に、「なにかあったら自ら責任をとりなさい」と法整備した。だから企業はいつなんどき責任追及の矢面に立たされるか分からない。これが今の自由競争社会だ。
自由競争社会は“ポーカー”社会ともいえる。「1人の敗者を出すにとどめ、結果を平等にしようとする“ババ抜き”社会から、チャンスは平等だが、1人だけを勝たせる“ポーカー”社会になった」(浦嶋氏)からだ。
●ポーカー社会の特徴
1.「小さな政府」化が進み、民間企業にチャンスが拡大
2.国に守られた社会から、ガラス張りの自己責任社会へ
3.企業責任を重くみる法律が次々整備
4.足をすくわれないよう、常にリスク管理しなければならない
「常にリスク管理が必要なんですよ!」。そういわれても、なにをポイントにどうリスクと向き合えばいいのか。例えばあなたは今、ある県内のA地点にいて、隣りの県のB地点まで行きたいと考えているとしよう。次のどちらに乗っていくだろう。
a.時速50キロでブレーキの効くトラック
b.時速200キロでブレーキの効かないスポーツカー
言うまでもなくスポーツカーの方がB地点に早く着くから、スポーツカー。そう回答を出した人がいるかもしれない。しかしスポーツカーにはブレーキが効かないことを思い出した人は、命を落としたくないから迷いなくトラックを選んだだろう。
時速200キロだからと言ってブレーキが効かないのは、リスク管理とは言えない。もし仮に、目的地までなんの障害物もなく、一直線に突っ走れる道だと判明したとしても、突然横から別の車が突っ込んでこないとは言い切れない。
つまり「リスクを完全に取り除くことはできない」からだ。しかし、向かおうとする目標地点までにどんなリスクが待ち受けているか、予測できるものをすべて調査・分析し、あらかじめ対処しておけば、可能な限りのリスクは減らしておける。
例えば調査した結果、あなたの会社が今いるC地点から目的地のD地点を結ぶ直線上に、直径500メートルの巨大な穴があったとしよう。でもD地点に行きたい。さてどうするか。
穴を塞ぐ。穴の周りに柵を作り、迂回する。ヘリコプターで行く。穴に階段を作り、下って上る……などさまざまな対処を考えられるだろう。財力があるほど対処できる選択肢は広がる。
逆に財力が小さければ、注意喚起する看板を立てておくのが精一杯で、最悪B地点に行くのをあきらめる選択をするかもしれない。だが「あきらめるのもリスク管理のうち」である。
個人、会社に関係なく、行きたい目的地は、常に未来に広がっている。やっかいなことにリスクもまた、未来に待ち受ける。しかし、よくよく考えてみると――目的地さえしっかり見えていたら、そこに至るまでのリスクも予測できる。
考えられる限りのリスクをすべて予測したら、それを管理すれば目的達成の道が大きく開ける。だから正体さえ分かれば、リスクは決して怖くないのだ。
目的地が明確なら、リスクは達成までの道しるべにもなる。そしてこれこそが、あるべきリスク管理の姿なのだ。ポイントをまとめてみよう。
●リスク管理 成功の3法則
1.目的地を設定するのが大前提
2.目的地まで道を常に調査・分析しておく
3.調査に基づき対処しながら進む
またリスクは、近代以前の命がけで航海をしていた時代、「絶壁の間を船で行く」という意味の語源を持つという。リスクの定義は次のようになっている。
●リスクとは
「損失の機会(chance of loss」
「損失の機会(chance of loss)」-「損失(loss)」=「機会(chance)」
つまりリスクから損失を除けばチャンスが残る。
命を落としかねない「リスク」も、正確にとらえて対処すれば、命を救う「クスリ」に変わる。
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