優利加さんのブログ

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円高進行により戻り売り圧力が強い

昨日の米国株式相場は大幅高となった(DJIA +410.37 @24,601.27, NASDAQ +107.47 @6,981.96)。ドル円為替レートは108円台前半の円高方向での動きだった。本日の日本株全般は終値では下げる銘柄が多かった。東証1部では、上昇銘柄数が629に対して、下落銘柄数は1,366となった。騰落レシオは76.49%と、久しぶりに80%を切った。東証1部の売買代金は3兆7162億円。

TOPIX -15 @1,717
日経平均 -138円 @21,245円

米国株高を受けて、TOPIXも日経平均も前場は買いが先行して高かったが、円高の進行もあり後場に入ると戻り売りに押されて下げ始め、終値でマイナスとなった。本日は、中国、香港、韓国などの株式相場は軒並み上昇したので、為替相場に敏感な日本株の弱さが際立った。

1月末までの日本株上昇の背景には良好な世界経済と円安傾向があった。しかし、その背景が急変した。米国長期金利が高止まりしており、米株式相場が再び大きく調整することを警戒している。米国雇用統計に現れたインフレ懸念が長期金利を押し上げている。しかし、ドル高傾向とはならず、反対にドル安傾向となっている。ドル安傾向は米企業の国際競争力を高め、輸出や海外企業の収益を押し上げるので、トランプ政権は歓迎していることだろう。

米国は巨額の貿易赤字を抱えている。例えば、2017年の米貿易赤字は7,961億ドルと前年比8.1%増加した。米国の貿易赤字分だけ中国や日本が黒字となっているのだが、そのお金はどこに行っているかといえば、米国の株式市場や債券市場に還流して、米国の赤字を穴埋めしている。ドル安が米国の貿易収支改善に貢献するとしても、ドル安は輸入物価を押し上げるので、消費者物価の上昇要因となる。これがまた長期金利を押し上げることになるので、米国の景気を失速させ、さらに新興国から資金が逃避して米国へ還流することにより世界景気が悪くなるというシナリオが急浮上してきて、それが世界同時株安に繋がっている。

本日、20:20現在、大阪取引所の夜間取引で、日経平均先物3月物が下げ幅を拡大させ、昨年10月13日以来、4ヶ月ぶりに21,000円を割り込んでいる。円相場が107円台に突入したからだ。

2月14日夜に発表となる1月の米国消費者物価指数(CPI)と米国長期金利の動きにマーケットは注目している。

33業種中28業種が下げた。下落率トップ5は、ゴム製品(1位)、空運(2位)、海運(3位)、陸運(4位)、輸送用機器(5位)となった。

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