映画ずきのしんちゃんさんのブログ
ダウは崩れるか
2月2日の日経平均は、23274.53(-211.58)。基準線、転換線の下。ボリンジャーバンドはマイナス1σの上あたり、パラボリックは下向き、モメンタムはマイナス圏を深く下降、DMIはマイナスが優勢、MACDはプラス圏だが、ゼロラインに接近中。基準線を割っているので次の節目は雲の上22600か、遅行線が日々線とぶつかる22800あたりか。週足も転換線を一時割り、パラボリックは下向きに転換しており、モメンタムも急落している。短期的には下降トレンドだが、中期的に下降トレンドになるかどうか、という局面だろうか。
ドル円は110.16(+0.75)基準線110.82の下だが、転換線109.71を回復。ボリンジャーは下向きの移動平均線の下、パラボリックは上向きに変化、だがモメンタムはマイナス圏から反発するもののゼロラインには届いていない、DMIはなおマイナスが優勢でADXも高い、MACDは底打ちするもマイナス圏。週足は基準線111.0、転換線111.0の下、ボリンジャーはマイナスσと2σの間、パラボリックは依然下向き、モメンタムは反発するもまだマイナス圏、DMIはマイナスが優勢でADXは拡大、MACDはゼロラインを割り込んでいる。短期的には反発局面で、基準線をめざす動きだが、まだ届いておらず下降トレンドは払しょくできていない。中期の下降トレンドも継続している。
一番の問題はNYダウだ。25520.96(-665.75)という記録的な下げ。基準線、転換線を割り込み、ボリンジャーは移動平均線を割り込んでおり、モメンタムはマイナス圏を急落、MACDはプラス圏だが急落し、DMIはマイナスDIが優勢になってADXも拡大している。週足の方はまだ基準線、転換線の上だが、ボリンジャーはプラスσを切り、モメンタムは急落している。短期的には、天井を形成し、下降トレンドに転換するかどうか、という局面ではないだろうか。
日経平均は、昨年後半以来、NYダウとの相関を強め、昨年9月には相関係数-018だったものが12月には+0.97まで上昇し、0.9以上を維持してきている。ドル円との相関は、逆に年初以来とりわけ顕著に低下、-0.7あたりまで落ち込んでいる。おそらくこれが意味しているのは、ダウの上昇によってリスク許容度が広がって資金が、マネーゲーム的に日本の株に向かってきたことを意味するのではないか。現在の為替の水準110に対応する日経平均は、昨年秋には20000円前後であったので、昨年秋からの上昇分は、為替離れの分、人為的に膨らんでいる要素があるような気がしてならない。もしそうであるとすれば、ダウが崩れると、日経平均も、それを上回る形で崩れる危険がある。
ではダウは崩れてこのまま下降トレンドに入るのか、どうか。まだ短期的に天井形成という場面だと思われ観察が必要だが、このまま崩れる可能性も捨てきれない。というのは景気の拡大、そして株価の上昇を支えてきたのは、異様な低金利であったはずだが、その一番の大本であるアメリカ10年債の金利が跳ね上がっているからだ。10年債の金利は2.792とボリンジャーバンドの2σを上に突き抜けた。すでに15年、17年の高値を抜き、14年の高値3.03あたりを目指す動きになっている。背景に、トランプ政権の大型減税やインフラ投資の計画による財政赤字の拡大によるアメリカ国債への信認の低下があるのかもしれない。長期金利は政策当局者の思惑では操作ができないと考えられるが、この長期金利の上昇は企業収益を圧迫し、株価を抑制するであろう。株も債券市場もバブルだ、とFRB関係者は言っていたが、ゴルデイロック相場はそろそろ終焉を迎えるのかもしれない。