堅実さんのブログ

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老人と経験 30年2月4日(日)17時45分

 老人だから、余生だから、のんびりと生きよう。これはそう思えるが、しかし、ここで、もったいないと思うし、経験という資源を活用しないのは、今迄の人生がその分、無駄になると考える。


何の為に、苦労して、悩んで、やりたいことを我慢して生きてきたのか。この他のことをやらずに、やってきた経験こそが、価値あるのである。これを有効活用してこそ、その苦労が報われる。

その人なりに、様々な生き方をしてきたのである。若い人には、この体験が少ない。その体験が少ない人の為に、失敗であれ成功であれ、その体験を生かしてこそ、その人の人生が報われるのであり、価値有ると考える。


 この考えは、知り得る限りでは少ない。それは個人の生き方のみで、終わってしまう人生論ばかりから言える。巷に出ている本は、ほとんど、その人だけのものであり、その後に続くものがない。短期間の、ハウツーものが多い。それだけ、世相が上辺だけのものなのか。

 今日、日曜美術館を見て、常に、新しい絵を描く方法を模索した生き方は、絶えず、自らを変革する自己啓発に通じる。常に変革する自己実現を目指す方法は、つまらないかもしれないが、一つの方法を、到達しようとするのは、例えば、剣の修行にも通じるものがある。


こうやって一つの境地を目指すのは、かなり、面白いものである。しかし、これは大多数の人には、敬遠される。それは大多数の人は、安楽な方法を、求めたがるからである。


そして煙たがられる。そして孤独になってしまう。この孤独に耐えて生きなければ、やはり、その人の世界観を、高める事は出来ない。


これはなんとつまらないものかと思う。高める態度を採ればとるほど、人は孤独に追いやられる。だから一つでもよくしたいと思うならば、この孤独を我慢して生きるしかない。


 この生き方を、伝える方法に、先人から聞く事が出来ないなら、先人の残した本で、知ることはできる。時を超え、時代を超えた、先人との対話になる。


若い頃に、「フランクリン自伝」を読んだ。なんてつまらない本だと思ったが、今になってみると、つまらないが、生き方で私の実践してきた生き方がかなりこの中にあった。アメリカの独立運動の中心人物である。電気の最初の、最初に近い理論を採りいれた人である。

 ここに、フランクリンの13徳を載せておこう。

 フランクリンの十三徳

『自伝』によると、1728年ごろに彼は「道徳的完全に到達する大胆で難儀な計画」を思いついた。この理想を実行するため、自らの信念を十三の徳目にまとめた。彼は毎週、一週間を徳目の一つに捧げて、年に4回この過程を繰り返した。

 

1.節制 飽くほど食うなかれ。酔うまで飲むなかれ。

2.沈黙 自他に益なきことを語るなかれ。駄弁を弄するなかれ。


3.規律 物はすべて所を定めて置くべし。仕事はすべて時を定めてなすべし。

4.決断 なすべきをなさんと決心すべし。決心したることは必ず実行すべし。


5.節約 自他に益なきことに金銭を費やすなかれ。すなわち、浪費するなかれ。

6.勤勉 時間を空費するなかれ。つねに何か益あることに従うべし。無用の行いはすべて断つべし。


7.誠実 詐りを用いて人を害するなかれ。心事は無邪気に公正に保つべし。口に出だすこともまた然るべし。

8.正義 他人の利益を傷つけ、あるいは与うべきを与えずして人に損害を及ぼすべからず。


9.中庸 極端を避くべし。たとえ不法を受け、憤りに値すと思うとも、激怒を慎むべし。

10.清潔 身体、衣服、住居に不潔を黙認すべからず。


11.平静 小事、日常茶飯事、または避けがたき出来事に平静を失うなかれ。


12.純潔 性交はもっぱら健康ないし子孫のためにのみ行い、これにふけりて頭脳を鈍らせ、身体を弱め、または自他の平安ないし信用を傷つけるがごときことあるべからず。

13.謙譲 イエスおよびソクラテスに見習うべし。



 



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