衣雲さんのブログ
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ZOZOTOWNの「合法グレーゾーン金利商法」は多分広まる
ZOZOTOWNがツケ払いをはじめました。手数料324円で支払いを2ヶ月後払いにできるという仕組みですが、この手の商売は10年も前から貧困層からお金を毟り取る手段として西欧諸国ではあの手この手で(ECかどうかにかかわらず)横行してきました。ZOZOTOWNの場合は手数料300円+税に対して客単価は8000円程度なので、これを2ヶ月の金利と考えると年利22.5%で貸し付けていることになります。しかも信用の低い客(=貧困層)ほど買い物1回あたりの単価は低く、信用の高い客(=富裕層)は単価が高い傾向が顕著にあるため、信用と金利が自動的にバランスし、貧困層に対する「実質的な金利」は22.5%よりも更に高くなることになります。冷静に考えれば、購入金額が低い場合はサラ金からお金を借りて買い物をした方が得なわけですが、教育水準の低い貧困層はそんなこととはつゆ知らず「僅かな手数料」で「便利な後払い」のサービスを享受するわけです。(※GMOが取り立てる時点で事実上の「サラ金」ですが…)
いつになく強い口調で書きましたが、ZOZOTOWNを責めているわけではありません。ただ「ついに日本もそうなっていくのかな…」と思っただけで、儲かるならばやる、躊躇なくやる、それが経営者の役目です。企業側にとっては法外な金利が稼げる上、お客さんの将来の給料の使いみちまで「予約」できるのですから、こんないい商売はありません。問題は、みんながこの「ツケ払い」を使うかどうか。広めるには名前が悪すぎます。その主なターゲットとする「クレジットカードを持たない若年層」に対してあまりに訴求力のない名前です。自分ならばもっとクールな名前をつけるし、もっとスマートな支払いシステムを考えようと努力するでしょう。ただ、ZOZOTOWNが成功するかどうかは別としても、こういった商売のやり方は確実に広まっていくでしょう。ZOZOTOWNのシステムはまだ良識的で可愛いものですが、今後日本もあの手この手で密かに「貧困層から毟り取る」様な商売が広まっていくはずです。それは日本という国にとっては不幸なことであり、投資家にとってはチャンスであるというのが悩ましい現実です。
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関連銘柄:
ZOZO(3092)
消費者としては「敵」だけど、投資家としては「味方」にすることができるので、「期間」と「手数料」で商売するやり方(事実上の高金利商法)は今後注目した方がいいかもしれませんね。
割と普通のことですが、見落とされがちですよね(笑)