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ドラギ総裁:手段総動員、利下げは最後か
ドラギ総裁:手段総動員、利下げは最後か-TLTROマイナス金利も
欧州中央銀行(ECB)のドラギ総裁は、3つの政策金利引き下げと量的緩和(QE)での月々の購入増額を発表した。デフレ阻止に全力で取り組む姿勢をあらためて打ち出し、銀行への資金供給で金利を支払う可能性も示唆した。一方、利下げは当面打ち止めと発言し、ユーロ安を反転させた。
ECB政策委員会は10日、中銀預金金利を0.1ポイント引き下げマイナス0.4%とした。主要政策金利であるリファイナンスオペの最低応札金利は0.00%と従来の0.05%から引き下げた。限界貸出金利も0.25%(従来0.3%)に引き下げ。量的緩和(QE)の月間購入額は4月から800億ユーロ(約9兆9000億円)と、これまでの600億ユーロから増額し、社債も対象に含める。新たな一連の条件付き長期リファイナンスオペ(TLTRO)も6月に開始する。
総裁は記者会見で「政策委員会は政策金利が長期にわたり現行またはそれ以下の水準にとどまると予想している。資産購入の終了から相当後まで低金利を維持するだろう」とした上で、現時点の見通しに基づくと「一段の利下げが必要だとは考えていない」と述べた。
政策発表後にユーロは下落したが、追加利下げ観測を総裁が打ち消した後で上昇に転じ、フランクフルト時間午後3時37分現在は0.6%高の1ユーロ=1.1067ドル。一時は1.6%下げていた。
ドラギ総裁は記者会見で次のように発言した。*政策金利は長期にわたり、現行水準またはそれ以下にとどまる*ユーロ圏の成長率予想は世界の見通し悪化を反映して引き下げた*2016年成長率予想は1.4%(従来1.7%)に下方修正*16年インフレ率予想は0.1%(従来1%)に下方修正*インフレ率予想は17年が1.3%、18年が1.6%、成長率予想はそれぞれ1.7%と1.8%
中銀預金金利に階層構造を導入することは見送った。
市場にはその観測があったが、「階層構造、つまり(資金の一部をマイナス金利の適用から)免除するシステムについてしばらく前から協議してきた」が「最終的には採用しないことを決めた。いくらでも下げられるという印象を与えたくなかったためだ」と総裁は説明した。
ECBは資産購入の対象に銀行以外のユーロ圏企業が発行した投資適格級の社債を加えることも決定した。また、新たなTLTROは6月に開始する。
ECBは、TLTROの金利は「中銀預金金利と同じくらい低くなり得る」とし、TLTROでECBが銀行に金利を支払う可能性を示唆した。
ブルームバーグ抜粋
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