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3月7日の海外株式・債券・為替・商品市場

3月7日の海外株式・債券・為替・商品市場
2016/03/08 07:48 JST






◎NY外為:商品輸出国の通貨急伸、資源価格高で-ドルは対円で下落

7日のニューヨーク外国為替市場では商品輸出国の通貨が急伸。資源価格の指数がここ2年で最長の連続高となったことが手掛かり。ドルは総じて軟調な展開となった。

オーストラリア・ドルは6営業日続伸。カナダ・ドルも3営業日続伸となった。このほか南アフリカ・ランドやメキシコ・ペソも値上がり。原油や工業金属の相場上昇を手掛かりに買いが広がった。

コモンウェルス・フォーリン・エクスチェンジ(ワシントン)のチーフ市場アナリスト、オマー・エシナー氏は「原油がこのところほぼ毎日上昇を続け、現在も堅調を維持しているという状況が、リスク志向を大きく改善させている」と指摘。「それが多くの新興国通貨や商品通貨に反映されており、米ドルに打撃となっている」と述べた。

ニューヨーク時間午後5時現在、豪ドルは米ドルに対し前週末比0.4%高の1豪ドル=0.7469米ドル。昨年10月以降で最長の連続高。カナダ・ドルは0.3%上げて1米ドル=1.3282カナダ・ドル。一時、11月以来の高値を付けた。

ただニュージーランド(NZ)ドルは下落。乳製品輸出を手掛ける協同組合のフォンテラ・コーポラティブ・グループが牛乳価格の予想を下方修正したことに反応した。


ドルは円に対し0.3%安の1ドル=113円46銭。

原油市場では北海ブレント原油が5%超上昇し、昨年12月以降で初めて1バレル=40ドルを上回った。

主要産油国による生産調整会議が開かれるとの観測や米国でようやく減産の兆候が示されたことが背景。
この原油値上がりも手掛かりに、新興国の24通貨中14通貨がドルに対して上昇した。

ただBNPパリバは、市場にボラティリティが戻る中で資源国通貨の上昇は短命に終わる可能性があるとの見方を示した。

BNPの為替戦略担当グローバル責任者、スティーブン・セイウェル氏(ロンドン在勤)はリポートで、「当社は引き続き、商品輸出国の通貨の米ドルに対する上昇は徐々に失われていくとの見方に傾いている」と記した。





◎米国株:ほぼ変わらず、エネルギー株が急伸もテクノロジー株が下げ


7日の米国株式市場ではS&P500種株価指数が小幅上昇し、5営業日続伸。中国経済成長を見極めようとする動きが続く中、原油高を好感して商品関連銘柄が大きく上昇した一方、テクノロジー、消費関連は下げた。

原油価格の大幅高を背景に、S&P500種株価指数のエネルギー株指数は上昇。同指数は先週、昨年10月以来の大幅上昇となっていた。

エクソンモービルは4カ月ぶり高値。モンサントは3%上昇し、素材株指数は年初来の下げを埋めた。マイクロソフトとアップルは下げ、情報技術株指数を圧迫。ネットフリックスは6%下落。ナイキ、アマゾンも売られた。


S&P500種 株価指数は0.1%高い2001.76ポイント。1月5日以来の高値。ダウ工業株30種平均は67.18ドル(0.4%)高い17073.95ドル。ナスダック100指数は0.6%下げ、ラッセル2000指数は1.1%上昇した。

ソーンバーグ・インベストメント・マネジメント(ニューメキシコ州サンタフェ)の株式トレーディング責任者、トーマス・ガルシア氏は「この日も商品が大きな材料だった。原油は上昇を続け、久しぶりに40ドルを上抜けた」と指摘。「いずれショートの投資家が慌てて買い戻しに動くのは間違いない」と述べた。


投資家の関心は今週の欧州中央銀行(ECB)政策会合と、来週15-16日の米連邦公開市場委員会(FOMC)に向けられる。

3月中の米利上げ確率は10分の1未満として市場に織り込まれている。6月利上げの確率は45%、12月は72%となっている。

フィッシャー米連邦準備制度理事会(FRB)副議長はこの日の講演で、低失業とインフレとの関連性がなくなったとの見方に異議を唱え、関連性は再び示されつつある可能性を指摘した。

ブレイナードFRB理事は別の会合で、米経済も世界的なリスクの影響の外にとどまることはできないと指摘、景気拡大を維持するため政策金利の調整は慎重に行うべきだとの見解を表明した。

USバンクのプライベート・クライアント・リザーブでシニアポートフォリオマネジャーを務めるエリック・ウィーガンド氏は、「ボラティリティの高い展開が続きそうだ。非常にストレスのたまる環境だ」と話す。

「今週の市場ではECBへの期待が意識されるだろう。ここ数週間の戻しの一因は、ECBと日銀、そしてある程度は中国人民銀行も含め、中央銀行による特例的な緩和措置への期待があった」と述べた。

シカゴ・オプション取引所(CBOE)のボラティリティ指数(VIX)は2.9%上昇の17.35。4日には今年の最低水準に近づいていた。先週全体では15%近く下げた。


S&P500種のセクター別10指数のうち、この日は6指数が上昇。エネルギーと素材が特に上昇した。
情報技術は0.7%下落。生活必需品、一般消費財・サービスはいずれも下げた。

エネルギー銘柄ではマーフィー・オイルが7営業日続伸。この4営業日はいずれも10%を超える値上がりとなった。シェブロンは3.1%上昇。

素材株ではCFインダストリーズ・ホールディングスが6.6%高。アルコアは4.9%上昇し、今年の高値。

中国の政策担当者が景気てこ入れに前向きな姿勢を示唆し、鉄鉱石の消費見通しが改善されたことを背景に、鉄鉱石価格は過去最大の上昇幅を記録。鉄鉱石生産大手のクリフス・ナチュラル・リソーシズはこの日、19%近い上昇。

テクノロジーではソフトウエア銘柄が特に売られた。フェイスブックとアルファベットの下げは2.3%を超えた。






◎米国債:下落、より高リスクの資産買いをPIMCOが奨励

米パシフィック・インベストメント・マネジメント(PIMCO)によれば、投資家は国債を手放し、社債に投資資金を振り向けるべきだ。米国債相場は12月以降で最長の下落局面にある。

PIMCOは、日本やドイツの国債利回りがマイナス圏に下げ、株価のバリュエーションも割高になりつつある状況では高品質の社債、ジャンク債、銀行ローンはより良くリスクを調整した代替投資になると指摘する。

PIMCOのグローバル・クレジット担当最高投資責任者(CIO)マーク・キーセル氏はリポートで、「米国は年内リセッション(景気後退)を回避するとの確信は、クレジット市場にシフトする時期が来たとの当社の見方を後押しする」と述べ、「当社の見解ではクレジットは、リセッションにかけてパフォーマンスが伸びやすい低リスクのソブリン債資産と株式のような高リスク資産との中間域にある『スイートスポット』だ」と続けた。

年初2カ月間の米国債のパフォーマンスは株式や社債を上回っていたが、ここにきて軟化している。米雇用統計で予想以上の雇用増が示され、インフレ期待値に上振れが見られたことから、米金融政策当局が年内に政策金利を引き上げるとの観測が強まった。金融政策見通しに最も敏感に反応する2年債は5営業日続落した。

ブルームバーグ・ボンド・トレーダーによれば、ニューヨーク時間午後5時現在、2年債利回りは前営業日比4ベーシスポイント(bp、1bp=0.01%)上昇の0.91%。同年債(表面利率0.75%、2018年2月償還)価格は99 22/32。10年債利回り は3bp上げて1.91%。

キーセル氏は投資適格級の社債や高利回り債、銀行ローンは投資家にリターン拡大の機会を与えるとともに、株式よりもボラティリティが低いと指摘した。


ブルームバーグがまとめたエコノミスト60人の予想によると、今月15-16日に開かれる米連邦公開市場委員会(FOMC)会合で金利が据え置かれるとみているのは50人だった。

またブルームバーグがまとめた金利先物市場のデータによれば、年末までに追加利上げが決定する確率は約72%として織り込まれている。2月25日時点では36%だった。

ジェフリーズ・グループの国債エコノミスト、トーマス・サイモンズ氏は「経済データがどこかの時点で金融政策当局に正常化の継続を許すだろうと、投資家は認識するようになった」と述べた。

フィッシャー米連邦準備制度理事会(FRB)副議長はこの日、ワシントンで開かれた会合で講演。低失業とインフレとの関連性がなくなったとの見方に異議を唱え、関連性は再び示されつつある可能性を指摘した。

事前に配布された原稿によればフィッシャー副議長は「関連性はこれまでも極めて強かったわけではないが、あることは確かだ。現在恐らく、金融当局が望んでいるインフレ率上昇の最初の動きが見られつつあると思われる」と述べた。

米財務省は8日に3年債(240億ドル)、翌9日に10年債(200億ドル)、10日に30年債(120億ドル)の入札を実施する。





◎NY金は下落、プラチナとパラジウムは年初来高値で強気相場入り

7日のニューヨーク貴金属市場ではプラチナとパラジウムが約3カ月ぶりの高値に上昇し、強気相場入りした。中国でのインフラ支出で自動車の汚染防止装置に使用される両金属の需要が増加するとの観測が広がった。この日の金と銀は下落した。


オプションセラーズ・ドット・コム(フロリダ州タンパ)の創業者、ジェームズ・コーディアー氏は電話インタビューで、「経済成長が世界的に改善しそうだとの見方から、ようやく商品が買われるようになった」と指摘。「将来的な世界成長に基づき、プラチナとパラジウムが貴金属の中で上昇している」と述べた。


ニューヨーク商業取引所(NYMEX)のプラチナ先物4月限は前週末比1.6%高の1オンス=1002ドルで終了。

一時は1011.10ドルと、昨年10月以来の高値をつけた。パラジウム6月限は2.6%上昇の577.60ドル。一時は578.10ドルと、昨年11月12日以来の高値。

ニューヨーク商品取引所(COMEX)の金先物は前週末比0.5%安の1オンス=1264ドルで終了。銀先物も下落した。





◎NY原油:大幅続伸、北海ブレントは12月以来初の40ドル台

7日のニューヨーク原油先物市場ではウェスト・テキサス・インターミディエート(WTI)先物が大幅続伸。ロンドンの北海ブレント原油先物は昨年12月以来初の40ドル台で引けた。

主要産油国による生産調整会議が開かれるとの観測と、米国で石油リグ(掘削装置)稼働数が減少したことを好感した。

エネルギー調査会社WTRGエコノミクス(アーカンソー州ロンドン)のエコノミスト、ジェームズ・ウィリアムズ氏は「生産抑制を目的とした産油国会議が開催されるとの期待で、市場のセンチメントは明るくなった」と指摘。「米国の生産が年末にかけて減少するのは間違いない」と続けた。

ニューヨーク商業取引所(NYMEX)のWTI先物4月限は前営業日比1.98ドル(5.5%)高い1バレル=37.90ドルで終了。終値ベースで昨年12月24日以来の高値。ロンドンICEのブレント5月限度は6日続伸。2.12ドル(5.5%)上げて40.84ドルで引けた。





◎欧州株:ストックス600、5週ぶり高値から反落-イタリア銀行株安い

7日の欧州株式相場は反落。指標のストックス欧州600指数は先週、昨年10月以降で最長の続伸となっていた。原油相場の上昇を手掛かりに、終盤にかけて下げ幅を削った。

ストックス600指数は前週末比0.3%安の340.93で終了。一時は1%安となっていた。中国が今年の成長率目標を6.5-7%に設定し、四半世紀ぶりの低成長となった昨年の6.9%をさらに下回る見通しが売りを誘った。

銀行株は年初来で最も下げているが、この日も最大の値下がりを演じた。鉱業株は一時の下げを解消し7営業日続伸で取引を終えた。

ノイエ・アールガウアー銀行の投資助言責任者、コンスタンチン・ジャンティログル氏(スイス・ブルック在勤)は「過去数週間にそこそこ上げたことを受け、利益確定の動きが出ている」と発言。「経済データが主な材料となるだろう。特に欧州中央銀行(ECB)の会合を控えて、全てが脆弱(ぜいじゃく)に見えるためだ。ECBが何らかの措置を講じると期待されている」と語った。

欧州株は3週連続で値上がりし、2013年9月以来の安値を付けた2月から12%上昇している。ストックス600指数は4日に1月29日以来の高値で終了し、指数構成銘柄の株価収益率(PER、予想収益ベース)は14.8倍と、2月の13.2倍から上昇。それでも昨年4月の16.7倍を依然大きく下回る。

イタリアの銀行が再び下げを主導し、モンテ・デイ・パスキ・ディ・シエナとバンコ・ポポラーレはいずれも4%強の値下がり。同国のFTSE・MIB指数は1.2%安と、西欧市場の主要株価指数の中で最もきつい下げとなった。

個別銘柄は、フランス電力(EDF)が6.7%下落。同社の最高財務責任者(CFO)は最高経営責任者(CEO)との意見の相違を理由に辞任した。出前注文サイトの英ジャスト・イートは9.6%安。同社経営陣が保有株のほとんどを売却したことが嫌気された。





◎欧州債:総じて上昇、ECB緩和拡大期待が再び強まる

7日の欧州債市場ではユーロ参加国の国債が総じて上昇。欧州中央銀行(ECB)が今週の政策委員会で緩和拡大を決定するとの見方が再び強まったことが背景にある。

フランス国債を中心に買われたが、そのきっかけは週ベースで3週続伸していた欧州株の値下がり。欧州債は前週末にECBが十分な措置を講じられるのかが疑問視され売られたが、この下げの一部を埋めた。

ブルームバーグがまとめたエコノミスト調査によると、回答者の4分の3近くがECBは10日の政策委で月間債券購入額の拡大を決めると予想。預金金利についてはマイナス圏でのさらなる引き下げを1人を除く全員が見込んでいる。

預金金利をさらに引き下げた場合、量的緩和(QE)プログラムの下でECBが購入できる国債は増える。現在は利回りが低過ぎて、約9000億ドル相当の国債が購入対象外となっている。

ダンスケ銀行(コペンハーゲン)の債券調査責任者、アルン・ローマン・ラスムセン氏は「乏しいリスク意欲がECBが今回は予想に見合う措置を打ち出すとの期待と相まって、国債を押し上げている」とし、世界的な株安と中国が成長率目標を達成できないとの懸念の広がりを受けて「投資家は債券市場に戻りつつある」と語った。

ロンドン時間午後4時11分現在、フランス国債(表面利率0.5%、2026年5月償還)利回りは前週末比4ベーシスポイント(bp、1bp=0.01%)低下の0.63%。価格は約0.39上げ98.72となった。欧州債の指標とされるドイツ10年債利回りは3bp低下し0.21%。4日には7bp上げていた。

中国は5日開幕した全国人民代表大会(全人代、国会に相当)の政府活動報告で、2016年の経済成長率目標を前年に比べて低く設定した。今年の財政赤字は記録的な水準となるとの見通しを示した。





ブルームバーグ抜粋
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