あおぞら郵船さんのブログ

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ポニョ


ぽ~にょぽにょぽにょさかなのこ~
 
先日の連休中に観てきました。
いや~、よかったですよ。
大抵の映画はテレビで放送されるのを待てばいいやとなるのですが、「金を払ってでももう一度観たい」と思った映画は初めてかもしれない。
 
もっとも、ナウシカやラピュタやもののけ姫、ハウルやゲド戦記などのようなスリルを求める人は、期待を裏切られたと感じるでしょうね。
トトロよりもさらに小さい子供向けになっていて、頭の中を空っぽにして見ないとついていけない。
 
ナウシカ、ラピュタ、もののけ姫、ハウルではいずれも戦争と平和、自然との共生という明確なテーマを打ち出していましたが、ポニョにはそれがない。本当に純粋に「とにかくポニョが可愛い」と感じて満足する、ただそれだけの作品。
そして、それこそが、頻発する通り魔事件のように世知辛い世の中に対する宮崎監督なりの答えだったのではないでしょうか。
「世知辛い世の中だけど、笑っていこうよ、と。子供が笑顔でいられる世の中にしていこうよ、と。」そういうメッセージ、あるいは願いが込められているように感じました。
それは、連休中に125万人もの人が観に行き、多くの子供連れが家族の団欒のひと時を楽しめたことで、現実のものになったのではないでしょうか。
やはり、社会の根本は子供であり教育です。現状の鬱々とした社会問題を長い期間をかけて解決していくには、未来を担う子供たちに希望を託すしかないということでしょう。
 
戦争や環境などのメッセージ性では、ナウシカやもののけ姫には及ばない。スリルや興奮という面でもラピュタやハウル、あるいはゲド戦記にも及ばない。トトロにもストーリーの面で及ばない。
しかし、子供を連れて何度も観に行きたいと思わせる「楽しさ」では、それらを凌いでいると感じます。
今時の子供たちも含めた現代人が求めているスリルや興奮に背を向けて、あえて期待を裏切る覚悟で「純粋な愛らしさだけの作品」をぶつけてきた所に、監督の信念のようなものを感じる気がしますね。
 
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