16日の株式市場でKDDIの時価総額が8兆5516億円に拡大し、ソフトバンクグループの8兆4382億円を上回ったそうです。
終値で逆転するのは2012年10月25日以来、約2年9カ月ぶりで、KDDIはスマートフォン(スマホ)経由の通信料収入が伸び、業績の堅調さを好感した買いが集まったようです。
一方のソフトバンクは米携帯電話事業の長引く苦戦が重荷となっているようです。
KDDI株は連日で上場来高値を付け、16日の終値は前日より65円(2%)高い3178円で、6月末比で8%高とソフトバンク(3%安)を引き離しているそうです。
KDDIは携帯電話「au」の利用者数や客単価が伸び、16年3月期も連結純利益が過去最高になる見通しだそうです。
14期連続の増配も予定しており、業績不安が小さい銘柄として、海外景気の先行き不安を背景に資金が入っているようです。
NTTドコモも業績回復や株主還元強化への期待から株価は堅調で、この日は時価総額が07年4月以来となる10兆円台を回復したことから、通信株の中でソフトバンクの出遅れが目立っているようです。
ソフトバンクが前回、時価総額でKDDIを下回った12年10月は、米携帯大手スプリントの買収を発表した時期で、資金調達を巡る懸念から一時の逆転を許しましたが、その後は米事業の成長期待が巻き返し、13年末には11兆円強とKDDIの2倍近くになっていたそうです。
ただスプリントの成長戦略として描いていた米TモバイルUSとの合併が難しくなり、競争激化に苦しんでいるようです。
孫正義社長は「コスト効率化もだいぶ見えて業績回復にかなりの自信が出てきた」と語っていますが、スプリント株は13日に米国市場で年初来安値を更新したそうです。
バークレイズ証券の舘野俊之アナリストは、「今のソフトバンク株にはスプリントの価値が織り込まれていない状況で、米事業の再建が最大の課題」とのことです。
株価の面では最近ソフトバンクはあまり元気がないですね。
9433:3,178円、 9984:7,028円、 9437:2,507円