ぷーたろう体験記さんのブログ

最新一覧へ

« 前へ55件目 / 全72件次へ »
ブログ

大事なもの

使用する器具を消毒、滅菌するのは当たり前ですが、これを徹底させるとなるとかなり大変。
コストがハンパでない。
器具の劣化も早まりますし、機械そのものもかなりいたします。
保険診療でこれを徹底させるとなると、相当無理がありますね。
コスト的に厳しい状況かと思います。
滅菌をしない医療施設はないかと思いますが、その程度は様々。
どこまでやるのか?

大学病院では、かなりシビアにします。ちょっとやり過ぎ?って感も、物によってはありましたが、、
教育機関でもありますから、スタンダードプリコーションにのっとって、必要十分に行います。
130度以上の高温で、圧力をかなりかける高圧蒸気滅菌器やエチレンオキサイドガスあるいはホルマリンガスを使うガス滅菌器などもあって、金属、プラスチック、布などなんでも滅菌可能なんですの。

ただ、ホルマリンガスは滅菌とはいわないですね。
殺菌レベルです。
そうであれば薬液浸漬と同等ですから、エチレンオキサイドガスのみがガス滅菌と言ってもよいでしょう。ホルマリンガスの器械も検討しましたが、効果を比較して今回は導入はしませんでした。

個人のクリニックでも滅菌を徹底させているところと、そうでないところ。
実はあると思います。
器具の使用状況にもよりますが、通常、他の人の唾液や血液が付いた場合は、アルコールでちゃちゃちゃっと拭くだけではダメですね。拭かないよりは良いですが、、拭かないってことはまずあり得ませんね。
高圧滅菌器に素材的に入れられない器具は、薬液に指定時間浸漬して殺菌します。

滅菌の行程はスタンダードプリコーションに基づきます。
大事なのは徹底して器具の付着物をとること。
流水下で洗い流した後は、唾液や血液の成分であるタンパク質を溶解させる液にしっかりと浸けて溶かし、さらにパワフルな超音波でまだ付着しているものを剥がします。
ここをしっかりやることが大事です。
滅菌器で微生物類は死滅できても、タンパク質が残留したものの除去は話が別。
この超音波も、パワフルで大型のものを導入いたしました。
超音波洗浄器後は滅菌器で菌を死滅させるのです。

ですので、ここまでの行程でさえもかなり時間と手間がかかります。
今回、大型の20~30分ほどかかる滅菌器の他に、10分弱で終わる高速の滅菌器を導入。

ドイツ Kavo社のスティティム900Jがこの写真です。決してお安くないシロモノ。
コメントを書く
コメントを投稿するには、ログイン(無料会員登録)が必要です。