ユリウスさんのブログ
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備えあれば憂いなし -携帯電話も、国も同じ-
アップルのiPhoneやiPadをお持ちの方は盗まれた時に「キルスイッチ」があることをご存知だと思います。普通の携帯にないすぐれた機能なので、興味のある方は次の記事をご覧下さい。携帯電話でもキルスイッチのような備えがあれば悪人は手をださないようです。我が国では集団的自衛権による備えをしない国である方が安全であるかのような議論が数多くなされていますが、翔年はちょっと考えが甘いのではないかと思っています。ハッキリした覇権の意図を持って、軍備を拡張しながら周辺国と数々のトラブルを起こし始めている隣国の存在は片時も忘れてはならないと思います。
このような携帯電話のささやかな備えが犯罪の防止に役立っている事実から、国の備えの議論を考えるきっかけになればいいなぁと思いながらこれを書きました。
ウオールストリートジャーナル誌(6月22日)の記事より
スマートフォンが盗まれたときに所有者が遠隔操作で端末を無効にできる「キルスイッチ」機能のおかげで、アップルの「iPhone(アイフォーン)」の盗難が減少している可能性のあることが分かった。ニューヨーク、カリフォルニア両州の法執行当局者が明らかにした。
グーグルとマイクロソフトも自社開発のソフトを使って同様の機能を端末に搭載する予定。
今年1-5月にニューヨーク市内で発生したアップル製品が関係した強盗事件の件数は前年同期比19%、重窃盗(一定額以上の価値のある物を盗んだときに適用される)は同29%それぞれ減少した。サンフランシスコではiPhoneの強盗が38%減り、ロンドンではアップル製品の盗難が24%減少した。統計はニューヨーク州のエリック・シュナイダーマン司法長官がまとめた。
アップルは昨秋、最新の携帯端末用基本ソフト(OS)に「アクティベーション・ロック」、いわゆる「キルスイッチ」機能を導入。この機能が搭載された端末が盗まれた場合、所有者は遠隔操作で端末を無効化できるため、端末を盗んでも使うことができない。
シュナイダーマン長官が19日に公表した報告書によると、盗難件数が減少したことで、キルスイッチの有効性が確認されたようだ。長官は記者会見で、ニューヨーク市警からの情報として、キルスイッチが導入されたため、窃盗犯のiPhonesへの関心は薄れていると述べた。
また、ニューヨーク、サンフランシスコ、ロンドンでは、サムスン電子製の端末の盗難が増加した。報告書は「犯罪者がキルスイッチ機能のない端末を狙うことを学んだ」と指摘した。サムスンは最近、一部の端末に盗難防止機能を追加したが、報告書では、犯罪抑止効果があったかどうかを見極めるには時期尚早としている。
サムスンの広報担当者は今後も法執行当局や電話会社と連携して、スマートフォンの盗難削減に努めると述べた。
世界各国の法執行当局者は、中古の携帯端末が高値で取引されているため、端末の盗難が急増していると指摘している。例えば、米国の電子商取引サイト「イーベイ」では、中古のiPhone 5S(16ギガバイトモデル)が400ドル(約4万円)を超える価格で販売されている。
しかし、消費者向けの情報誌「コンシューマー・リポート」は今年4月、昨年1年間に米国で盗まれたスマートフォンの台数は推計で前年の2倍に近い310万台に上ったと発表した。
法執行当局者はこれまで繰り返し、携帯通信各社や端末メーカーに対し、新たな盗難防止技術を採用するように要請してきたが、今までその効果は証明されていなかった。
キルスイッチの勝利を誰もが認めているわけではない。移動体通信のセキュリティ企業ルックアウトの主席セキュリティ研究員、マーク・ロジャース氏はキルスイッチが盗難阻止に役立ったとしながら、「キルスイッチのおかげで盗難が減ったと言うには時期尚早」と話している。
グーグルとマイクロソフトは自社の携帯端末用OSに盗難防止機能を搭載することを明らかにした。グーグルの広報担当者は次世代のアンドロイドOSに搭載すると述べた。マイクロソフトは自社のブログで、ウィンドウズ・フォン8.0搭載の端末に盗難防止機能を追加すると発表した。
スマートフォンの盗難防止の一環として、米国の携帯通信各社は昨年末、盗まれた端末を認識して通信サービスを停止する目的で全国規模のデータベースを完成させた。端末は海外に売られるケースもあるため、データベースの有効性をめぐる議論が起きている。
(強調するための太字や色文字などの加工は翔年がしました)
※ 備えあれば憂いなし=殷の宰相の言葉。『書経』に、「これ事を事とする(するべきことをしておく)乃ち其れ備え有り、備えあれば患い無し」とあるそうです。英語=Providing is preventing.
中国語にも英語にも同じ諺があるということは、世界の常識なのでしょう。
今回の集団的自衛権の行使容認は、憲法解釈の変更だから、けしからんと言う意見も結構あります。これは正論ではありますが、それを言う人には憲法の前文と9条を虚心坦懐に読んだ上で「自衛隊」を持ってよいと解釈できますか? とお聞きしたい。
厳密な議論をするのなら、今すぐ憲法改正をしなければこの国はたちいきません。憲法違反を改憲せずに、「自衛隊は軍隊ではない」とかバカをいいつつ、憲法解釈で糊塗してきたのが、これまでの日本の政治ではないのでしょうか。国民が真に地球上の国々が平和裏に存在していくためには、我が国は憲法を改正し、個別と集団の別を問わず、最小限の守りを準備してこそ、平和的な近隣諸国と力をあわせて国際平和に貢献できるのではないでしょうか。
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