まはいさんのブログ
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ヤフー 電子書籍無料化
今週は持株が264,666円値下りしています。
ヤフー 電子書籍制覇
音楽のデジタル化でおきたことが書籍のデジタル化でも再来すると予想して投資していましたが、私の予想とは斜めにズレた感じで決着しそうです。
電子書籍で流通しているコンテンツは、ほぼ漫画とライトノベルで、圧倒的に新作です。
漫画は新作無料化したヤフーの圧勝で決着と思います。
続いて、ライトノベルは版権で圧倒している角川書店の動き次第です。
7月に入り、ヤフーが電子書籍の流通量の大半を占める電子コミックの新作を大幅に無料化して、もはや他社の入り込む隙が無くなりました。
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Yahoo!ブックストア 無料コーナー ←リンク
無料書籍がついに15万冊を超え、圧倒的な存在となりました。
もとは目玉商品的な無料コーナーでしたが充実し、7月から新作漫画はほぼ全て無料化してしまいました。
圧倒的な資金力で出版社を取り込んだから、ヤフーの電子書籍無料化トップの地位は確定でしょう。
ヤフーは資金力の他に自前のプロモーション広告でピンポイントにユーザを取り込めることも圧倒的な強さです。
また、ヤフーに資金力で対抗してくるとすれば楽天かamazonくらいですが、物理デバイスでポータルを取る戦略だから、ヤフーとは競合しません。
Comic Walker ←公式サイト・リンク
3/22のリリース以来のトップランナーだった角川書店は、あっさりヤフーにお株を奪われました。
ドワンゴとの経営統合で巻き返しを図ると思いますが、版権負担の資金力でヤフーに歯が立つはずも無いから、次のライトノベルの陣に期待したいところです。
しかし、そもそも電子書籍市場の8割が電子コミックなので、残りのほとんどがライトノベルとはいえパイは小さいです。
また、ライトノベルで圧倒的に版権を持つ角川書店ですが、業界二番手がヤフーと同じソフトバンク傘下のSBクリエイティブというネックで、投資家としては戦意喪失です。
マンガボックス ←公式サイト・リンク
無料化の皮切りだったDeNAですが、マンガボックスで将来的に描いていたビジネス・スキームを、いきなり完成形で角川書店が出してきました。
さらにヤフーが講談社、小学館、集英社のみならず角川書店まで取り込んだことで、DeNAの収益化は絶望的です。
大々的にTVCMを打ったのが仇になり、赤字撤退は避けられないでしょう。
漫画はオールドモデル
決着がついてみれば、漫画に関して電子書籍無料化は、オールドモデルのデジタル化に過ぎなかったです。
漫画雑誌に連載して単行本化で収益を図るオールドモデルが、漫画雑誌の部分がデジタル化して無料化しただけです。
これほど安定的なビジネスモデルは有りません。
勝敗を決めるのは、それ自体が収益力のあった漫画雑誌に代り、連載の版権負担をするポータルサイトの資金力です。
ライトノベルはイベント?
もともと漫画雑誌という紙媒体のポータルが有った漫画とは異なり、ライトノベルは津々浦々の書店がポータルです。
これは、かつて音楽販売のポータルがレコード屋だったのと酷似しています。
そうなると、avexがCD販売からイベントに舵を切って成功したように、角川書店もイベントに舵を切るのが王道でしょう。
そのイベントについてはドワンゴとの経営統合で準備万端です。
あとは、音楽で成功した業態転換が、ライトノベルでも成功するかどうかです。
投資方針
電子書籍無料化で、DeNAに期待して損切りし、現在は角川書店に投資中です。
しかし、ヤフーの圧勝が見えてきたから、この投資テーマは残念ながら没です。
DeNAは損切りして投資撤退済みです。
角川書店は、投資資金を回収してタダ株なので保有したまま様子見です。ただ、ドワンゴとの統合で配当金や株主優待がどうなるかで投資撤退も再考します。
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関連銘柄:
LINEヤフー(4689) KADOKAWA(9477) ドワンゴ(3715) ディー・エヌ・エー(2432) -
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gasp さん 感想ありがとうございます。
楽天は退店ラッシュです。
12ヶ月契約のテナントがほとんどなので、毎月コンスタントに退店が続いています。
けっこう「閉店セール」開催しているショップも有ります。
また、「改装中」となっているショップが目立って増えていますが、おそらく楽天が退店を保留させているとのことです。
楽天トップページで「閉店」を検索してみてください。
pasp さん こんにちは
紙媒体の漫画雑誌がヤフーのアプリで無料で読めるようになっただけです。
もともと喫茶店などでまわし読みされていたから、紙媒体のころも無料で読んでいた人も多かったはずです。
出版社としては、まわし読みや立ち読みされていた分もヤフーが版権料を支払ってくれるから、ヤフーの無料化は歓迎です。
ヤフーが無料化したのは漫画雑誌の最新号に連載中のものです。
加えて、企画もので過去作品も期間限定で無料化しています。
そこで気に入った作品を従来の紙媒体の単行本で注文を取れれば、ネット書店としては大成功です。
これまで、本屋が漫画週刊誌を立ち読みさせておいて、単行本で稼いでいたオールドシステムと同じです。
究極のネットビジネスモデルと思います。
ヤフーにとって電子書籍はネット物販のひとつのカテゴリに過ぎないので、特にIRもリリースもしませんでした。
しかし、他の電子書籍関連企業は、少なくとも漫画については王手を打たれて詰められた感じです。