Abe_Reiji-2013さんのブログ
無理せずに続伸しており、明日以降も期待できそう
こんばんは!
本日の東京市場は先週後半と同様に世界的なリスクオンへの回帰の影響を受けて、続伸して終わっています。
日経平均先物を見ても本日は極端な仕掛け的なものは見られなかったものの、香港や上海の朝方の軟調さを材料に10時台に2度ほど売り仕掛けが入って約150円近く下落しました。
しかし、後場に入ってからは逆に13:00前後と14時台に99.2円から99.5円前後となった円安ドル高や香港・上海市場が堅調に推移し始めたことを材料に売り仕掛けが入って上昇し、後場だけで約250円近く上昇して終えています。
こうした先物価格の動きにも影響されながら、日経平均は日中値幅が約300円と相変わらず不安定な面もありましたが、終値は前日比上昇して終わっています。
また、日経平均が前日比+1.28%であったのに対して、TOPIXが前日比+1.49%、東証1部時価総額が前日比+1.46%と何れも上回っていますから、特に機関投資家の保有株の評価に関係する時価総額が先週末に無理に引上げられていないことが表れているように見えます。
やはり、先週末の金曜日は大幅続伸した関係で恐らく機関投資家による月末のドレッシングが不要となって行われなかったため、本日は続伸し易い状況になっていたといえそうです。
また、先週金曜日は日経平均寄与度が高い銘柄が牽引する形で日経平均を引上げた関係もあって日経平均が+3.51%に対してTOPIXが+3.19%となっていたのと本日は逆転していますし、東証1部の値上がり銘柄が1,360(79%)とほぼ全面高となっていることから判る通り、強引な株価形成による上昇ではなく、幅広く変われて出遅れ感のある銘柄にまで買いが入って株価の上昇が一段と広がり、株価形成のひずみもなくなる方向へ進んだといえそうです。
後ほど個別銘柄を見ていく中でも説明しますが、大引けでの仕掛け的な買いによる株価の強引な引き上げも見られませんから、明日以降も上昇し易い形となったと見ることが可能と思います。
なお、本日は米国がまだ週末で休みであるせいか、特にシカゴグローベックス側で先物価格が大きく変化することで日経平均に大きな影響が出たようには見受けられませんでした。
大証1部時価総額が前日比+0.95%、JASDAQ指数が前日比+1.70%、マザーズ指数が前日比+6.79%%となっていますから、今日は東証1部などの大型株のみに偏ることのない上昇にもなっているという面でも全面高といえそうです。
むしろ、本日は小型株や新興株が堅調だった面があり、JASDAQはスタンダードが前日比+3.80%でTOP20が前日比+12.53%、またマザーズ指数が前日比+6.79%%となっています。
しかし、JASDAQグロースが前日比+0.69%%と伸び悩んだことから判る通り、小型株や新興株ではまず主力のやや規模の大きな銘柄から回復し始めているといえそうです。
なお、売買代金で見ると、東証1部が前々日の2.11兆円から前日の2.61兆円そして本日が2.04兆円、大証1部が前々日の393.87億円から前日の555.21億円そして本日が339.65億円と前々日を下回る水準まで落ち込んでおり、大型株は薄商いの状況は変わっていません。
小型株や新興株が主体のJASDAQはスタンダードが前々日の1,012.26億円、前日の758.57億円、本日が1,077.07億円、グロースが前々日の168.09億円、前日の66.91億円、本日が71.00億円と前日よりも増加しており若干活況を取り戻しつつありますが、前々日を上回ったスタンダードと異なり、より小型・新興株が多いグロースはほぼ前日と同じ水準とも言える薄商いが続いており、株価の反発率と同じくスタンダードが優位に立っています。
この後はいつもの様に、中国株のチャートと定点観測的に見ている主要銘柄を見てまいりましょう。
不動産大手3社について見てみると、三井不動産は前日比+12円、三菱地所は前日比-4円、東急不動産は前日比+9円と何れも日経平均を下回っていますから、前営業日に不動産業が業種別値上がり率でトップとなったことの反動が出ているようです
そのせいか9:10頃までの間に急落しており、三井不動産と東急不動産はその段階で本日の最安値をつけており、9:30頃にほぼ最安値水準まで下落した三菱地所も合せて早い時間帯から下落が進んでいたのも特徴的といえます。
また、本日は大引けの出来高も特に大きく伸びていないことから、特に買い支えも行われなかったと見て良さそうです。
メガバンクについて見てみると三井住友が前日比+130円、三菱UFJが前日比+19円、みずほが前日比+2円と3行共に終値が前日比プラスとなっています。
しかし、三菱UFJと三井住友は約3%の上昇になって日経平均の上昇率を上回って大幅続伸したのに対して、みずほは約1%と他の2行よりも低い伸びに留まりましたがほぼ日経平均並みといえそうです。
また、本日は3行共に前場の引けの11:30頃に本日の最安値を付けてその後反転上昇した点は同じですが、三菱UFJはその後の上昇が見事なまでに右肩上がりで、大引けで出来高が朝の寄付き並みに多く本日最大に近い水準となって本日の最高値レベルで終値となったのが特徴的です。
本日は3社共に11:00過ぎにザラ場の最安値を付けて、その後反転上昇した点は共通しています。
しかし、ソニーはその時でも朝の寄付きよりも高値を保っていたと同時に後場の反転上昇も大きく前日比+55円で2.5%ほど上昇と日経平均を上回る上昇となりましたが、日立は前日比+1円と僅かな上昇、シャープは前日比-4円と約1%の下落と明暗が分かれる結果となりました。
本日の大引けの出来高が朝の寄付きに近い水準となったのは日立のみで、そこでの買い支え的なものが入ってようやく僅かなプラスを維持できたようにも見えます。
自動車メーカー3社について見てみると、トヨタとホンダは前場は11:00頃に最安値を付けるまでほぼ右肩下がりとなって、そこから反転上昇して大引けを迎えた形となっています。
しかし、マツダは基本的に朝方から大引けまで右肩上がりの傾向となっていて、11:00過ぎに日経平均の最安値を付けた頃ですら朝の寄付きよりも上昇しており、終値も前日比+19円と日経平均の上昇率を大きく上回る4%を超える上昇となっています。
これに対してトヨタは前日比+70とほぼ日経平均並み、ホンダは前日比+15で約0.4%とマツダの10分の1以下の上昇率に留まるなど、日経平均の寄与度が小さいほど上昇する形となりました。
特に円安効果が大きいと見られているマツダはその影響を受けて上昇しやすかった面もあるでしょうし、特別に機関投資家が主力銘柄を中心に買い上げることで上昇を演出したのではないことが表れているともいえるのかもしれません。
日経平均寄与度が比較的高いことで知られるほかの3社を見てみると、何れも日経平均の動きとほぼ連動して下落から上昇へ転じています。
しかし、信越化学が前日比+20円、ホンダが前日比+15円、京セラが前日比+70円で3社共に1%未満となって日経平均の上昇率を大きく下回っています。
3社共に大引けの出来高が朝の寄り付きと比べると少なくなっており、ここにも日経平均の寄与度が大きくなりやすい銘柄で無理に引っ張り上昇させていないことが表れているように思えます。
いつもの様に日経平均寄与度の大きい代表銘柄であるファーストリテイリングとファナックを見て行こうと思います。
やはり日経平均寄与度が代表銘柄ということもあり、両銘柄共に前場は弱含み、後場に入ってから上昇傾向が続いた形になっています。
しかし、ファーストリテイリングは大引けの頃までほぼ上昇し続けて日経平均並みの上昇率となる前日比+450円となったのに対して、ファナックは14:50頃から下落に転じて前日比+70円と日経平均の上昇率を下回ったという違いがあります。
なお、本日は両社共に大引けの出来高が朝の寄付きよりも少なくなっており、日経平均を無理に上昇させる為に極端な買いを入れるような動きはなかったと推測されます。
東京市場に大きな影響を与えるとされる中国関連では主要株式市場といえる上海・香港の株価の動きを確認したいと思います。
香港のハンセン指数は朝方こそ伸び悩んだものの、10時過ぎからは上昇傾向となり、その後は上昇と下落を繰り返しながら上昇傾向で終えています。
一方、上海は10時過ぎからは一旦上昇し、11時台の反落が香港より大きく落ち込みましたが、11:21を底としてその後はほぼ右肩上がりに上昇する形となっています。
この様に午後は香港・上海が共に上昇傾向となったことを支援材料として東京市場も上昇傾向へ転じた面があるように思われます。