ユリウスさんのブログ

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効く文句(5)  -心にも身体にも人生にも-

It's easier to go down a hill than up it, but the view is much better at the top.   -Arnold Bennett-
(丘を登るより丘を下るほうが簡単だ。ただ、景色は頂上から見るほうがずっといい。 - ベネット -)

 アーノルド・ベネット(1867-1931)はイギリスの小説家です。当たり前のことをさらりと言ってくれたのがうれしい。当たり前に見せて、「努力して高みにまで上がりなさい」と言外に励ましてくれているのかも知れませんね。


 最近は「上から目線」という嫌な言葉が勢いを得ていますね。日本人がみんな低い視線(目線ではありません)から物事を見ようという運動でなければいいのですが…。子供の視線では目の前の障害物の向こう側は見えません。当たり前のことですが、大人は視線が高いので子供よりその先が見通せます。子供の危険を察知できるのは視線の高さ故です。同じ理由から、大事な判断は大所高所からなされてしかるべきです。リーダーは常に個々の都合や表面的な細かい事がらや私利私欲に捉われないで、本質を見据えて物事を判断して欲しいと願っています。
 視線の低い人はどうもね。世間におもねって視線が低い振りをしている人も翔年の好みではありません。語感からいっても、「視線」は美しいが、「目線」は美しくない。わざわざ美しくない言葉を使いたいとは思いません。

 ついでにもう一つ、語感の良くない最近使われだした言葉に「間逆(まぎゃく)」があります。「さかさま」、「まっさかさま」という言葉より間逆(まぎゃく)が良いとは思えません。真実(まこと)や真心(まごころ)が良いというのならよく分ります。

※視線=目の中心と見ている対象とを結ぶ線。目で見ている方向。
目線=映画・演劇用語から転用されて最近では視線にとって変わる勢いがある。
「上から目線」は悪いこと、下から目線の「国民目線」、「主婦目線」とか「子供目線」が無条件によいとされていることが多い。


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