ユリウスさんのブログ

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スカートの裾を踏んでおかなくちゃダメな大臣 -田中真紀子-

 田中真紀子文部科学大臣がまたまた暴走を始めた。この人は他人の耳目をひきつけることは出来るが、腰の据わった仕事は出来ないと翔年は見ている。
 小泉内閣の時、外務大臣を途中で更迭されたことは記憶に新しいのではないでしょうか? あの時は小泉総理が彼女のスカートの裾を踏んで、前に行けないようにしていたのですけれどね。(笑)

田中外務大臣(当時):「前に進もうと思ったら、どうもつっかえて進めないんですよね。で、後ろを振り返ると、スカートの裾を踏んでいたのが……」
 シッカリ裾を踏んでいる人がいても、外務大臣という職務のポストだったから、大きく国益を損なった。(後述)今回は野放し状態だから、国民はあっけにとられて見ているだけではいけない。不認可の理由も明らかにしないで、認可権限だけを振り回す文部科学大臣は即刻辞めてもらわなければ、この国の将来に禍根を残します。


 まず、今回の事実を時系列に並べて確認しながら、何が問題なのか考えてみたい。

10月1日(月): 野田第3次改造内閣で田中真紀子が文部科学大臣に就任

10月2日(火): 田中真紀子は省内で前任の平野博文氏から約50項目を事務引継ぎした。
→ 当然、引継ぎには大学設置認可のことも入っていたろう。まず、彼女は文部科学省の幹部に自分の方針を伝え、その方針を実行に移す基準作りや組織つくりを真っ先に始めるべきであった。今回の件に関して、一ヶ月の間、彼女は何をしていたのだろうか? 

11月1日(木): 大学設置・学校法人審議会は来春の秋田公立美術大、札幌保健医療大、岡崎女子大(愛知県)の3件の4年制大学の開学認可を答申した。
→ 答申がでるまで、彼女には何の情報も入っていないのだろうか? トップとして、シッカリ組織を掌握できていたのだろうか?

11月2日(金): 大学設置・学校法人審議会が1日に来春の開学認可を答申していた秋田公立美術大、札幌保健医療大、岡崎女子大(愛知県)の3件の4年制大学を不認可とした。
閣議後の記者会見では「大学設置認可の在り方を抜本的に見直す」と述べ、認可を厳格化する方針を示した。
田中大臣:「教育の質を向上させたい。」
→ 大臣の言う「大学が多すぎて質の低下が著しい」という現状認識には誰も異存はないだろう。それ故、そのために何をなすべきなのかを、まず田中大臣が指揮をとって省内で検討を始めるのが筋だろう。そして、認可の基準を明確にした後、不認可を決定すべきだったと思う。あまりにも拙速、教育に拙速はいいことを何ももたらしません。
大学の数が多すぎるとか大学の質の低下を防ぐという理由は一般的な認識にすぎず、不認可の具体的理由にはなりえないということを、大臣は認識していないように見えます。 

11月5日(月): 文科省は大学設置認可の在り方を見直す新たな検討会議を近く発足させる方向で調整に入った。3大学を不認可にしたことの適否について話し合うことも想定している。
→ 物事をすすめる手順が逆になっている。民主党はいままでもこういう騒ぎを何回も起こしていることを猛反省すべきだ。

・ 鳩山首相は普天間移設問題で「少なくとも県外」と言ったが、大騒ぎの末、同盟国との信頼関係を壊した上で原案に戻した。
・ 事業仕分けでは大騒ぎをしたが、意図した実績はほとんど上げられなかった。
・ 前原国土交通大臣は八つ場ダム問題で工事中止を宣言したが、これも大騒ぎの上、現在元計画の工事を進めている。
・ 管直人首相は脱原発宣言をしたが、民主党は脱原発でわが国の未来図をいまだに描けないで、迷走を続けている。同盟国のアメリカは核の問題(核拡散)のデリケートな問題を考慮しようとしない民主党に危惧感を抱いている。
・ 野田首相は「災害復興が最優先」と何回も言ったが、消費税率をアップさせた後、復興費関連予算を東北の復興以外の事にジャブジャブ使っている。あきれ果てた政権の野放図な無駄使いです。

11月6日(火): 田中文科相は閣議後の記者会見で「できれば年内に認可基準を見直し、新しい基準に照らしてもう一回審査する」と述べ、認可に可能性を持たせた。
→ こういうのを囲碁や将棋では「手順前後」という。手順を誤ったら勝負事ではまず勝てない。事業家なら大赤字に陥るだろう。


※ 大学設置・学校法人審議会: 文部科学相の諮問機関。公私立大学が設置される際、学校教育法や大学設置基準などに基づき、大学設置、学校法人の二つの分科会で教育、経営面の状況などを審査する。現在の委員は、大学長や公認会計士、民間会社社長など計29人。記録のある1964年以降、新設大学を不認可と答申したのは、11校。


田中真紀子で思い出すこと。話題提供だけは、シッカリなさっている。(笑)

(1) 外相時代、9・11テロのとき、米国の国務長官が『ここに避難します』と極秘に伝えてきた場所を、なんとテレビで話してしまい、当時大問題に発展した“機密漏洩事件”がありました。
→ 米国は同盟国の大臣が不用意な発言に怒っていた。敵(イスラム過激派)に漏らしてはならない事項かそうでないかが判断できない外務大臣では、同盟国も相手にしない。日本の国益だけでなく、同盟国の国益を大きく損なう恐れのある口害だった。(笑)

(2) これも外相時代、金正日北朝鮮総書記の長男、金正男が不法入国した際、政治問題化を避け、身元を特定しないまま国外退去処分にした。
→ 口では威勢のいいことをいろいろおっしゃるが、この問題では終始沈黙でした。荷が重かったにちがいありません。問題解決能力なしと判定するのが妥当でしょう。

(3) 大臣室でこんな命令をしていたことが分っている。
「大臣室で履くスリッパ買ってきて!」
「この幅の罫線が引かれたノート買ってきて!」
「使用人はハイハイと言ってればいいの!」
「役立たず!」
「人間には三種類しかいない。敵か、 家族か、使用人だ」
→ 秘書との間で指輪を盗ったとか、なんとかかとか、変なトラブルもあったと聞いています。とても部下が信頼してついていく人柄とは思えません。

(4)つい先日、自民党の安部総裁がTVでこんな事を語ってました。
「いっしょに仕事した人で、(真紀子氏を)褒める人は見たことない。」
「ウソを平気で言う人ですから。」
「性格的な問題に根ざしていると思いますがね。尋常ではない。」
→ それでは、野田総理は何故こういう人物を文部科学大臣にしたのでしょうか?
翔年は色々考えましたが、「なるほど!」と嬉しくなるような理由は見つかりませんでした。変な穿った見方しか思いつきませんでした。
・ 民主党内を見回しても、他に人材がいなかった。
・ 凋落しつつある民主党の人気を、彼女のパフォーマンスで盛り返せると期待した。
・ 民主党で重用されなかった真紀子から、夫の田中直紀参議院議員と二人で脱党するという脅しに屈した。二人が抜けると、民主党員にまたまた動揺が生じ、脱落者がさらに出るのを恐れた

 もし、もっとまともな理由を思いつかれた読者がいらっしゃれば、どうか教えて下さい。よろしくお願いします。



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