ユリウスさんのブログ

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指あるいは手の考察(その2) -BC!

 友達迄公開という設定で書かれているBlog(日記風)に、「手」についてこんな事が書いてあった。チョット気になる記述だった。その部分だけ無断引用します。

A(仮名)さんのBlogより。
どうしてだろう。
普通、人を思い出す時、眼を思い出すことは、度々ある。言葉を思い出す事もある。
状況を思い出すこともある。
でも、手を思い出す人はあまり居ないのではないか。

 かつて、2006年7月11日、翔年はこのBlogで「指あるいは手の考察」を書いたことがあった。ここです。

 当時のBlog友達、Kompfさんはそのエントリーの中で、「私の周囲にも『男性の手が好き』」という女性が多いのです」とハッキリコメントされているし、Aさんも「手」に強い関心をお持ちのようだ。翔年からみるとみなさん無意識の内に正しい選択をされているように見えます。

 こういう女性の話を聞くと、やっぱり竹内久美子さんのBC説が俄然光を放ちはじめる。動物行動学がご専門の竹内さんはよく「BC!な話」を持ち出される。BCとはBiologically Correctの略で、意味はよい子孫を残そうとする個体にとって「生物学的に正しい」選択をしたという文脈で用いられる。特に男性と女性の問題を生物学的にオスとメスの関係としてBCの眼で俎上にのせて論じると、浮気すらも正しい行為(BC)だという判定になるのが面白い。それもオスではなくて、メスにとって正しい行動と判定するところが、大変ユニークなのです。ちょっと脱線したので「手」に戻ります。(詳しくは竹内先生の本を読んでください)

竹内久美子さんのBCな話が満載の本


 竹内説によれば男でも女でも「うつくしい手」に魅かれるのはBCなのだそうだ。何故かというと発生学的に見て、卵が細胞分裂によって胎児になる様を想像してください。最初に目や頭ができてそれからだんだん胴体ができてきて、最後に手足の指が出来上がるのですね。(おたまじゃくしもそうですね)竹内先生はこの複雑な成長プログラムが最後まで完璧に遂行できた個体は、左右の均整がとれ(シンメトリー)、指まで完璧な形になるんだと言われる。もし、成長過程で何らかの問題が生じたら、必ず形状に変な影響が出るはずだから、男でも女でも、健全な子孫を残したいなら、魅力的な手の異性を見つけてパートナーにするのがBC(生物学的に正しい)なのだと。発生学的に最後までキチンと正しくプログラムが働いて出来た個体は、遺伝的にその性質を受け継いでいるはずから、よい子孫を残せる可能性が高いくメデタシメデタシということなのだなと納得するしかありません。
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