横浜77さんのブログ
ブログ
「ヤスリかけ」の時代
東京市場は11月25日の8130円(N225,場中)で、目先の底を入れ、回復に向かいましたが、
2週間と経たない間に足踏み状態に入りました。
これだけ下げると、3週間か1ヶ月は堅調が続くものですが、
あらためて下げ基調を抜けていないことを見せつけられたようです。
グローバル化・市場主義化は、少数の強国にとっては市場拡大になりますが、
その他の国々にとっては「ヤスリかけ」にあたるでしょう。
ぜい肉がそぎ落とされ、「効率化」が進みます。
失業率は上昇し、景気は後退し、大きな政府と赤字財政が常態化します。
経済学には「自由貿易は双方にプラス」という公式があり、
TPP推進論のひとつの根拠になっているようですが、
「国力対等」を前提にした単純モデルであり、また、社会変動を考慮していません。
グローバル化は大勢で、過保護の日本農業に同情はなく、格差社会もやむおえないと思いますが、、
労働市場の荒廃と伝統の破壊には、気持が暗くなります。
「一番の敵は既成観念」、とくに「学者たちの既成観念」と説いたケインズが想い出されます。
民主政・大衆社会の欠陥については、オルテガ以下の指摘がありますが、
グローバル化・市場主義化も、これに匹敵する社会変動・社会破壊要因ではないでしょうか。
グローバル化=世界経済拡大です。
それは多くの新興国にとって朗報です。
小国にとってこそ、グローバル化の恩恵は大きいのです。
反グローバル化=世界経済縮小=鎖国化、で得をする国など皆無でしょう。
あと、市場主義化という言葉は意味不明。
市場原理とは『より良い製品、サービスにより高い価格、稼ぎが生まれる』というだけのこと。
それは主義でなく、法則なのです。
人間が社会を作れば、自ずと働いてしまう法則、誰も逃れようがない法則です。
経済現象には法則があります。
社会科学は『科学』でないですよね^^;
貿易自由化がプラスにならなかった例は、現在も過去も、事欠きません。
論壇でも、これ以上の自由化については、岩井克人、佐伯啓思ほかの各氏から疑問が出されています。