あおぞら郵船さんのブログ

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12/17 薬価引き下げ

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【取引銘柄】
(買)第一三共 100株 3,460円
【ポートフォリオ】
・アステラス製薬 100株 4,760→4,890円 +11,000円
・第一三共 200株 3,480→3,480円 -1,000円
 
戦略 (アス)目標5,100~5,200円、(第一)目標3,700~3,800円
買い玉 118万円 余力 47万円
総資産 510,000円(含み益+10,000円)
  
今日はどうにも腑に落ちない相場でした。
医薬品企業が軒並み軟調で、その理由が「日経新聞で薬価1%引き下げのニュースが出された」ことだという話がありますが、そのようなことは半年以上前から分かっていたことですし、今更なにを言っているんだという感じですね。
まぁ、市場全体も大幅下落していますので、特に医薬品企業のみが下落したというわけでもありませんが。
 
◇日経ネットの記事
http://www.nikkei.co.jp/news/keizai/20071217AT3S1600Q16122007.html


http://www.nikkei.co.jp/news/keizai/20071128AT3S2800J28112007.html

 
しかも、薬価1%引き下げといえば大したことはないと感じてしまいますが、そこには「カラクリ」があって、医療費全体に占める薬剤費の比率は20%程度であり、医療費ベースで1%という意味であって、
薬剤費ベースではこれまでも隔年で5~6%程度引き下げられてきた通り、来年度も薬剤費は4.5%程度引き下げられる見込みになっています。
つまり、薬剤費を4.5%引き下げることにより、医療費全体を0.9%引き下げようという話です。
医師不足の深刻化や過重労働、報酬の適正化などの問題もありますが、薬剤費のみが狙い撃ちにされていて、製薬各社にとっては厳しい状況でしょう。
 
◇製薬協の解説記事
http://www.jpma.or.jp/goodcomu06/cont05.html

 
ちなみに、2005年に開催された製薬協メディアフォーラムよると、
「近年では、医療の中で薬剤の持つ重要性が高まっており、ほとんどの国で薬剤費の伸び率が医療費の伸び率を上回っています。医療費の伸び率より薬剤費の伸び率が少ない国はOECD22 カ国の中では、日本を含めわずか5カ国です。」ということです。
 
◇製薬協フォーラムの要旨
http://jpma.or.jp/press/pdf/050823.pdf

 
さて、前回も記事にしましたが、今日は国内大手製薬4社の中期計画の比較をしてみたいと思います。
その主役となるのは、第一三共です。
成長ドライバー不足に苦しむアステラスと武田薬品を尻目に、成長著しい血圧降下剤「オルメテック」と、期待の抗血小板剤「プラスグレル」を武器として、いち早く「2010年問題」を解決しています。 
武田薬品、アステラス、第一三共の中で、今後10年間でどこが一番成長するかと聞かれれば、おそらく第一三共でしょう。
もしかすると、10年後には、武田薬品、アステラス製薬、第一三共、エーザイ、の順位が逆転している可能性もあります。
今後の医薬品業界は、医療費抑制政策などの環境の悪化と、バイオテクノロジーの急速な発展により、ただ割安であるというだけでは評価されなくなり、将来へ向けたロードマップの透明性がより重要視されるようになりそうです。
  
◇製薬大手の中期計画の比較 (DOE=配当性向×ROE)
 
○武田薬品工業
2010年度、医療用医薬品売上1兆4000億円(現在の医療用医薬品の割合は全体の87.6%)、1株益平均7%成長(特損を除く)、ROE現状(16.7%)を維持、配当性向45%。
2015年度、医療用医薬品売上2兆円。
 
(四季報2008年新春速報)
06年度 売上13,051億 営業利益4,585億 1株益386.0 
07年度 売上14.140億 営業利益5,000億 1株益474.6
08年度 売上14.820億 営業利益5,200億 1株益498.3
 
○第一三共
2009年度、売上9600億円、営業利益2400億円、1株益2倍以上、ROE10%以上、DOE5%以上、オルメテック売上2500億円以上、ヘルスケア事業売上580億円・営業利益58億円以上。
2015年度、売上1兆5000億円、営業利益3750億円、海外比率60%以上(現在38.4%)。
◇発表資料
http://www.daiichisankyo.co.jp/ir/plan/index.html

 
(四季報2008年新春速報)
06年度 売上9,295億 営業利益1,363億 1株益107.8 
07年度 売上8.800億 営業利益1,720億 1株益146.7
08年度 売上8.960億 営業利益1,950億 1株益173.9
 
○アステラス製薬
2010年度に売上1兆600億円、営業利益2800億円、ROE18%、DOE8%、ベシケア売上1000億円、ハルナール売上830億円、プログラフ売上1700億円。
◇発表資料
http://www.astellas.com/jp/ir/library/pdf/mtp2010_j_061004.pdf

 
(四季報2008年新春速報)
06年度 売上9,206億 営業利益1,905億 1株益244.1 
07年度 売上9.750億 営業利益2,700億 1株益316.2
08年度 売上9.990億 営業利益2,900億 1株益355.7
 
○エーザイ
2011年度に、売上1兆円、営業利益2000億円、1株益約2倍、ROE16%、DOE8%、配当性向50%。アリセプト売上2750億円、パリエット売上2070億円、現製品群売上7000億円・新製品群売上3000億円。
◇発表資料
http://www.eisai.co.jp/news/pdf200608.pdf

 
(四季報2008年新春速報)
06年度 売上6,741億 営業利益1,052億 1株益247.9
07年度 売上7,515億 営業利益1,270億 1株益303.7
08年度 売上8,180億 営業利益1,430億 1株益337.8
 
◇今後のスケジュール
12月3日-1月18日 アステラス、上限800万株(400億円)の自社株買い
19日 韓国大統領選
年内 第一三共、「プラスグレル」の承認申請。
   アステラス、「YM311」の副作用問題の調査結果
   テルモ、人工赤血球(NRC)の臨床試験開始
 
来年1月 アステラス、プログラフ後継品「アドバグラフ」の承認申請結果
 
4Q:テルモ、DESステント「Nobori」欧州でCEマーク取得
   アンジェスMG、「HGF遺伝子治療薬」の承認申請
3月 アステラス、プログラフ後継品「アドバグラフ」の承認申請結果(腎臓)
4月 アステラス、主力の「プログラフ」が米国で特許切れ
 
7月7-9日 洞爺湖サミット
8月8-24日 北京オリンピック
11月4日 米国大統領選
 
 
「今更なにをって感じだね~」



 
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