ユリウスさんのブログ

最新一覧へ

« 前へ690件目 / 全702件次へ »
ブログ

政治家よ! 国連安保理決議に頼るのはよくない

 20日の読売夕刊は報じた。

国連の安全保障理事会は19日午後、アフガニスタンに展開する国際治安支援部隊(ISAF)の任務を一年間延長し、日本の海上自衛隊がインド洋で参加している多国籍軍の海上阻止行動への謝意を初めて明記した決議案を賛成14、棄権1(ロシア)で採択した。

 
 これに対して、政府・与党は決議を歓迎し、「インド洋での日本の給油活動を継続して欲しいという国際社会の意思が示されたので」、「民主党にも(テロ特措法に基ずく活動を)理解して貰える」と高く評価している。
 一方野党の民主党は慌てて外務防衛部門会議を開き、「海上自衛隊の給油活動の根拠にならない」として、海自の給油活動には引き続き反対する方針を決めた。鳩山幹事長は記者会見で「謝意と国連安保理(決議)に規定された活動であることとは別の話だ。ロビー活動をして『謝意をいれてくれ』というのは恥ずかしい外交だ。」と政府を批判している。


 わが国は独立国である。独立国が政策を決めるのに、国連決議に頼っているのは何ともだらしない。鳩山幹事長は「恥ずかしい外交だ」と政府を批判しているが、民主党だって国連安保理の決議がないことを理由に反対しているのだから、これも恥ずかしいということでは似たようなもの。国連安保理の決議を条件に政策をすすめるのなら、日本国は国連の下部機関であるという訳で、世界の物笑いになるであろう。(もうなっている)

 当たり前のことながら、与野党とも、わが国がテロと戦う活動をどのようにすべきか、そういう戦いを続けている国際社会の中で、如何に貢献できるかを真剣に議論されたい。国連決議にあるからよい、なかったらダメというようなばかばかしい議論はダメ。

 今回棄権したのはロシアだけど、安保理には5大国が拒否権を持っている。国連安保理決議は必ずしもわが国の国益に添うという保証はない。国連に過大な期待を抱いてはならない。日本の政策は世界の情勢を見ながら、あくまで日本がきめることである。他国の同意や議決は条件ではない。



国会の議論の焦点になっている国際治安支援部隊(ISAF)の任期を延長する決議とはどのようなものか見ておこう。(要旨です)

《前文》
一、 アフガン政府がISAFと「不朽の自由作戦(OEF)」を含む国際社会の支援を得て、治安改善や、タリバン、アル・カイーダ、その他過激派による脅威への対処に継続的に努力していることを改めて支持する。この文脈において、ISAFとOEFを含む国際的な努力を継続する必要性を強調する。
一、ISAFのアフガン全土への展開完了と、OAF間の協力継続を歓迎する。
一、北大西洋条約機構(NATO)によるISAF及び海上阻止部門を含むOEFに対する多くの国の貢献(the contributions of many nations)に謝意を表明する。(expressingists appreciantion)。

《本文》
一、ISAFの任務を2007年10月13日から12ヶ月延長することを決定する。
一、ISAFのさらなる強化の必要性を認め、国連加盟国に対し、作戦に必要な人員、装備、その他の物資などでの貢献を求める。
一、ISAFがアフガン政府、国連事務総長特別代表、OEF参加国と緊密に協議を続けるよう求める。
 
コメントを書く
コメントを投稿するには、ログイン(無料会員登録)が必要です。