byr00455さんのブログ
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投資について考える(1) ~レバレッジ取引に潜むリスク
ある方から「為替取引に興味があるのですが、最初は現物取引から始めた方が良いのでしょうか?」というご質問をいただきました。非常に興味深い質問であり、これを機会に一度自分の投資に対する姿勢を見つめなおす意味でも、私の投資に関する考えを書き記していてみたいと思います。
尚、これはあくまでも私個人の意見であり、異なった考え方をする人も当然いらっしゃると思います。投資に限らず何かに対する意見や考え方は、当人が置かれた状況・環境などにより異なるものである、と私自身は思っていることを最初にお断りしておきます。
第一回の本日は「レバレッジ取引の危険性」について考えてみたいと思います。
まず、冒頭のご質問に対しては、「ご自分が、より興味を持てるものを対象に取引なされてはいかがですか?」と回答させていただきました。これは「より興味が持てる物」を対象とした方が、積極的に情報収集したり勉強をする気になれるのではないか、という思いからです。しかし、外国為替証拠金取引にはレバレッジ取引であるがゆえのリスクが存在することは間違いのない事実です。
金融自由化が進んだ今日、我々は様々な金融商品の中から自由に投資対象を選ぶことができます。今では外国為替証拠金取引も一般的な金融商品となりつつあり、かつては個人が外国為替を投資の対象として取引することができなかったことや、銀行ですら取扱いが制限されていた(昔は旧東京銀行、現在の三菱東京UFJ銀行のみに許されていた)ことなど知らない人たちも大勢いることでしょう。
外国為替証拠金取引を扱う業者も増えて、ネット上ではヴァーチャル取引を体験できるサイトも数多く見受けられます。そして、こうしたヴァーチャル取引の体験者に感想を聞くと、多くの人が口にするのが「こんなに儲かるんだ」というものであり、レバレッジ取引が内包するリスクに触れる人がほとんどいないことに驚かされます。
外国為替取引が他の金融商品と比べれ特段にリスクが高いというつもりはありません。為替取引自体には、株やその他の価格・価値変動があるものへの投資と同等のリスクしかありませんし、銀行が販売している外貨預金に比べれば手数料や運用利率の点において遥かに有利な商品だと思っています(実際に、私は外貨預金として運用するための専用証拠金口座を持っており、レバレッジ1~1.5倍程度で運用しています)。
しかし、レバレッジをかければかける程、リスクは飛躍的に増大していきます。勿論これは外国為替証拠金取引に限らず、他のレバレッジ商品(株式取引における信用取引や先物取引)にも共通して言えることです。最近の外貨証拠金取引業者は、レバレッジ100倍はおろか200倍、400倍なんて業者まで存在しますが、期待しうる利益と損失の関係は常に同等であることを肝に銘じていただきたいと思います。また、ヴァーチャル取引での好成績は必ずしも現実の取引につながるわけではありません。実際の取引においては、ストレス(これについては、次回改めて論じたいと思います)という大きな敵が存在しますが、ヴァーチャル取引でどんなに損失を蒙っても、それによってストレスを受ける人は皆無と言えるでしょう。
証拠金取引業者業者が謳っているのはあくまでも取引可能な最大レバレッジであり、レバレッジ・コントロールは投資家本人に任されています。
例えば、USD/JPY1万通貨に対する必要証拠金が10万円の業者であれば、10万円を預け入れることで1万通貨の取引が可能(この場合のレバレッジは、1USD=115円で計算すると11.5倍となります)ですが、115万円を預け入れて1万通貨の取引をするのであればレバレッジなしの取引になり、前者が10円の価格変動で預入資金のすべてを失うのに対して、後者は10万円の含み損を抱えた状態にすぎません(業者が設定する強制決済は考慮せず。また後者の場合、スワップ受取方向の取引であれば含み損額はもう少し少なくなります。)
レバレッジ取引は、レバレッジの利かせ方によっては資金の全てを失いかねない取引であり、こうした取引においてはレバレッジを自分自身でコントロールすることが重要であること、また高レバレッジで取引する場合は、損失を限定するための損切りが必須であることさえ知っていれば、運用効率を高められる金融商品だと言えると思います。
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おっしゃる通り「自分自身でコントロールする」ことが行う
取引ではありません。ゲーム感覚でやると大やけどしますから気をつけて欲しいですね。
お名前を変えられたのは何故でしょうか?
おっしゃる通りです。実は私自身もヴァーチャル取引で証拠金取引の存在を知り、あまりにもの好成績に「才能があるのかも」という大いなる勘違いをして、この世界に足を踏み入れてしまった一人なんですw
有名なLTCMをはじめとするヘッジ・ファンドの破綻原因の多くは、結局のところレバレッジ取引のリスク評価を誤っていたということだと思います。こうした取引を行うのであれば、我々個人投資家はどんなに注意しても決して足りることはないと思っています。
私の日立という名前は日立製作所の日立だったんですが、
また赤字転落という情報が入り、縁起悪いなっていうので
やめました(笑)。トレーダーは縁起が大切ですからね(笑)。byr00455さん も画像変えられましたね。
私の父は日立製作所に勤めておりました。
それでなんとなく親近感を覚えると同時に
「もしかしたら笑福来さんも日立の人?」と
勝手に想像していましたw
確かに縁起は大事ですね。
私の場合は単なる気分転換ですw