優利加さんのブログ

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日銀のタカ派色が一時的だが薄くなったお蔭で・・・

昨日の米国株式相場は反発した(DJIA +294.39 @38,997.66, NASDAQ +166.77 @16,366.85, S&P500 +53.70 @5,240.03)。ドル円為替レートは146円台後半~147円台前半の前日比円安・ドル高水準での動きだった。本日の日本株全般は続伸した。東証プライムでは、上昇銘柄数が1,092に対して、下落銘柄数は84.63%。東証プライムの売買代金は7兆3744億円。

TOPIX +55 @2,489
日経平均 +414円 @35,090円

米国では、暴落していた日本株が大幅反発したことで買い安心感が広がって、米国株も4日ぶりに反発した。円キャリートレード(金利が安い円を借りる➡円売り・ドル買い➡金利が高いドル建て資産で運用)の巻き戻しが足元の株安の要因の一つとして考えられるが、急激な円高・ドル安の動きが一服して、投資家の間に安心感が広がった。

本日の東京市場では、朝方、日経平均は前日比900円ほど安くなる場面があった。昨夜の日経平均先物の時間外取引が前日の日経平均の終値比で1,000円ほど安く推移していたことも影響した。午後になると、日銀の内田真一副総裁が金融経済懇親会(函館で開催)で「金融資本市場が不安定な状態で、利上げをすることはない」と明言した。一時的だが戦術的に「タカ派」色を薄めた。賢い!これを受けて円相場は1ドル=147円台まで円安・ドル高に振れ、株価は上げて日経平均は一時1,100円高となった。ただ、個人投資家の一部は信用買い残の大幅な含み損で追証に伴う強制決済の売りを強いられた。わずか2日前は下落率トップ2位と1位だった銀行株と保険株は、本日はそれぞれ上昇率1位と4位となり上昇が際立った。

本当に投資家と言うものは首尾一貫性がなく節操がない(笑)。つまり、合理的には行動していない。つまり、得られる公開情報から合理的に考えるだけでは、行動した結果は「間違える」ということが頻繁に起る。評論家やアナリストは正しい情報さえあれば勝てると思っている節があるが、それは大きな間違いである。「結果的に正しい情報」は後にならないと分からないからである。情報が十分なくても(新聞報道くらいしかなくても)、通年で勝ち続けている個人投資家は評論家やアナリストの数よりも多く存在すると思う。なぜそれが可能かと言うと、幾百幾千の実戦の修羅場を潜り抜けて磨き上げた、情報の不足や誤りを補正する独自の「投資・トレード技術」があるからである。

株価が急落したので原理原則通り(急落する過程で先物買い戻し・現物売りが発生する)、裁定買い残が減少している。但し、8月2日時点までのデータなので5日、6日にどれくらい減少したのかは想像するしかない。

信用買い残の信用評価損率はどうなったかと確認してみると、8月2日申し込み時点で、数週間前は僅か4%程度だったものが、13.69%に悪化していた。翌日の5日は20%近くまで拡大下のではないだろうか。

今後数カ月の見通し。再び急速な円高・ドル安が進行しない限り、8月5日の安値を割り込むことはないと見ている。他方、年内に日経平均が史上最高値を更新することはまずないだろう。ほとんどの人は「羹(あつもの)に懲りて膾(なます)を吹く」。戦略としては戻り売りを考えている。

日経平均の日足チャートを見ると、8月5日の超長大陰線の実体部分を2日でほぼ回復した。通常モードに戻るには、8月2日の急落分も取り返す必要がある。つまり、37,500円程度まで回復すると投資家心理はほぼ完全に癒されたことになる。しかし、そこからまた戻り売り圧力が増して売り込まれるシナリオを意識しておきたい。

33業種中27業種が上げた。上昇率トップ5は、銀行(1位)、卸売(2位)、証券(3位)、保険(4位)、機械(5位)となった。

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