優利加さんのブログ

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「三重苦」により日本株は記録的な下落!

昨日の米国株式相場は大幅続落した(DJIA -504.22 @39,853.87, NASDAQ -654.94 @17,342.41, S&P500 -128.61 @5,427.13)。ドル円為替レートは152円台後半の前日比円高水準での動きだった。本日の日本株全般は下げる銘柄が多かった。東証プライムでは、上昇銘柄数が277に対して、下落銘柄数は1,326となった。騰落レシオは96.85%。東証プライムの売買代金は5兆1999億円。

TOPIX -83 @2,710
日経平均 -1,285円 @37,870円

米国では、決算結果に失望されたテスラが12.34%安まで、アルファベットが5.04%安まで売り込まれたことで、ハイテク株全体に売りが波及して株価は大幅下落した。テスラは4~6月期決算においてEPS(一株利益)が0.52ドル(<市場予想=0.61ドル)と市場の期待を裏切り、各国で値引き販売を実施したため平均単価が下がり、将来の成長分野であるロボタクシー(自動運転タクシー)の発表を2カ月延期した。これが今回の世界的な急速な株安の引き金となった。24日に発表された米製造業購買担当者景気指数(PMI)は好不況の分水嶺である50を割り込んだ。主要3株価指数は揃って2日大幅続落した。明らかに上げ過ぎた反動が起こっている。アルファベットは7月23日の時点で年初来30%(>S&P500=+16%)も上昇していた。足元では株価が上げ過ぎた反動で急落しているが、遅くとも9月には利下げが始まるはずである。そこからまた駆け上がると見る。ニューヨーク連銀総裁のビル・ダドリー氏は「9月の会合まで利下げを待つのは景気後退のリスクを不必要に増やす」との見解を述べた。

本日の東京市場では、ほぼ全面安となり、日経平均は7日大幅続落(-3.28%、-1,285円34銭)した。米国株、特にハイテク株の大幅安と急速な円高・ドル安が進行したことが重なり、さらに海外投機筋の先物売りも加わった。米国による半導体の対中輸出規制が強化されて半導体関連銘柄の悪材料となっていたが、そこへハイテク株安と急速な円高も加わり「三重苦」となり、日本株を大きく叩き込んだ。日経平均は38,000円台に押し戻され、4月26日以来の水準へ下げた。下げ幅、下げ率ともに記録的な急落だった。7日続落(2021年9月27日~10月6日の8日続落)、下落幅(英国のEU離脱の是非を問う国民投票で離脱派が勝利した2016年6月24日の下げ幅=1,286円)、下落率(2021年6月21日の3.29%)。

来週開催される金融政策決定会合において日銀が利上げを決めそうであるという観測が有力になり、円相場は急速に円高・ドル安になった。日本株はこのまま下落して下落トレンドが明確になるだろうか?おそらくならない。商品投資顧問(CTA)などの短期プレーヤーは売っているが、中期運用のグローバル・マクロ系をはじめとする長期プレーヤーは日本株を買い続けている。世界最大の資産運用会社である米ブラックロックは今週発表したばかりのアウトルックで、今後1年で日本株のオーバーウェイトは最も確信度が高い見通しの一つであるとまで明言している。下げ止まるとすぐに買いが戻ると見る。

日経平均の日足チャートを見ると、巨大なギャップダウンの後さらに下げて長大陰線となった。昨年10月31日を起点とする上昇トレンドラインを明確に下抜けた。7月17日を起点とする7月11日までの上昇を約半分の時間で完全に帳消しにした。ここまで大幅且つ急激に下げると、ここからは下げるにしてもスピードがかなり落ち、下げ止まるや否や自律反発狙いの買いが大きく入り、比較的短期間で少なくとも3分の1戻しくらいはあると見るが、どう動くか?

33業種中、空運、陸運、水産農林を除く30業種が下げた。下落率トップ5は、電気機器(1位)、証券(2位)、保険(3位)、機械(4位)、銀行(5位)となった。

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