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マレリホールディングス倒産 2022/06/24

マレリホールディングス倒産
2022/06/24(金)
日産のカルソニックカンセイが統合先のマレリとともに
一兆円の倒産とはびっくり。
トヨタ以外手を出せない。



マレリホールディングス株式会社
自動車部品製造では過去最大の倒産
民事再生法の適用を申請
TDB企業コード:886019459

負債1兆1856億2600万円


「埼玉」 マレリホールディングス(株)(資本金1億円、さいたま市北区日進町2-1917、代表デイヴィッド・ジョン・スランプ氏ほか1名)は、6月24日開催の債権者会議において事業再生ADR手続きが不成立となり、同日東京地裁へ民事再生法の適用を申請した。

 当社は、2016年(平成28年)10月に設立。マレリ(株)(TDB企業コード:985682005、資本金4億円、同所、代表藤井司氏、従業員4700名)をはじめとする自動車部品メーカーを傘下に収める持ち株会社。マレリ(株)は、1938年(昭和13年)8月に設立。旧商号のカルソニックカンセイ(株)として知名度の高い世界的な自動車部品メーカーで、大手自動車メーカーである日産自動車(株)(TDB企業コード:985612708)のグループ企業、かつ東証1部上場企業として欧米やアジアにおいてグローバルに事業を展開していた。2017年に米投資ファンドKKRの傘下に入った後、イタリアの自動車部品メーカー「マニエッティ・マレリ」と統合。2019年以降はマレリグループとして新たにグローバルな営業活動を進め、当社は持ち株会社としてグループの戦略機能を担いながら、金融機関の借入窓口となっていた。

 2020年12月期は当社単体で年売上高約118億2500万円、連結での年売上高は約1兆2665億4000万円を計上。しかし、従前より主力得意先である日産自動車の低迷の影響もあり業績は不振が続き、同期では単体で最終赤字が約165億5200万円、連結では同約1442億8200万円となり、大幅な連続赤字に陥るなど厳しい経営状況が浮き彫りとなっていた。さらに、新型コロナ感染拡大の影響が追い打ちをかけ、業績は一段と悪化。経営統合に要した借入金負担も重く資金繰りが限界となり、今年3月1日にグループ会社5社で事業再生ADR手続きを申請していた。その後、スポンサー候補企業に対して支援を要請する一方、金融機関との交渉を進め、抜本的な合理化を内容とする事業再生計画を作成していたものの、最終的に債権者である金融機関から事業再生計画の同意が得られず、持ち株会社である当社だけが民事再生法の適用を申請することとなった。なお、今後簡易型の民事再生手続きを選択する見込み。

 負債は2020年12月期末時点で約1兆1856億2600万円(連結では、約1兆8762億1700万円)だが、その後に変動している可能性がある。なお、債権カットの対象は金融機関のみで、一般債権(商取引債権)は対象外となる見通し。

 なお、帝国データバンク(TDB)が2022年2月に調査した『「マレリ」グループ サプライヤー状況調査』によると、マレリグループのサプライヤーは全国に3万7965社に及んだ。地域別では首都圏(東京・埼玉・千葉・埼玉)で1万4261社となり全体の約4割占め、業種別では、「金型・同部分品・付属品製造」や「金属プレス製品製造」、「工業用プラスチック製品製造」など、円安や原材料高の影響が懸念される製造業が最も多く、1万3581社となった。
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