jojuさんのブログ
バブル崩壊は中国経済の崩壊を意味しない(脅威は続く)
中国は1980以降、通貨安固定政策をとってきたのでバブル化するのは必然。
それが今まで顕著にならなかったのは、1975以降、角栄により、1990以降は日本のデフレ政策により、日本から中国へ技術流出が進んだから。
中国内の生産性向上、競争力向上が進み、バブリーな空虚な雇用拡大が実質雇用拡大に化けたから(これには2000年ごろの香港返還も大きかった)。
日本のお人好しな外交政策、クレージーな金融政策があったから、中国の通貨安固定政策はバブルを生まず、中国経済発展を加速させた。
日本が他の先進国同様、インフレ目標政策に転換した以上=デフレ政策をやめた以上、中国のバブル崩壊は秒読みに入る。
日本がお人好しな技術、ノウハウの流出を抑えれば中国バブル崩壊は秒読みに入る。
しかし、バブル崩壊は中国経済の崩壊と同義ではない。
バブルとその崩壊はどこの国でも繰り返し見られる現象に過ぎない。
バブル崩壊となっても、バブル以前にため込んだ政府資金を不良債権処理に迅速に充てれば、バブル崩壊の被害は最小限に抑えられる。
その資金は中国政府には十分あるように思えます。
また、中国の不良債権は外国にほぼ無関係であり、中国内需への外国企業の依存度は高くないので、中国バブル崩壊の世界経済への影響はそれほど大きくならない。
さらに、中国はまだ通貨安固定政策を放棄してないが、それによるバブル圧力を維持しつつ、資本規制でゆっくりバブル崩壊させるべく悪戦苦闘している最中である。 この点からも急激なバブル崩壊にならない可能性が高い。
全体主義国家で産業スパイ活動を強めている点からも、生産性向上の急停止=急激なバブリー化は抑制される方向である。
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以上は、今般景気回復過程での話ですが、では、中長期的にはどうでしょう?
日本がデフレ政策等で下支えしない限り、通貨安固定政策で中国経済は今後も絶えずバブルの不安定にさらされることになる。
根本的な解決策は、通貨安固定政策の放棄、為替の自由化です。
経済に美味しい話、うまい話というのはない、、隣国がよほどの馬鹿でお人よしでない限り。
隣国で馬鹿が一掃されれば、中国は通貨安固定政策を漸次放棄し、本来の実力、自己努力でやっていくしかない。
中国高成長の終えんは必定で、周辺新興国にその成長力は拡散していくことになるでしょう。
アジア域内のパワーバランスが保たれやすくなり、軍事紛争リスクは減ることになる。
各国とも自己努力に応じた成長になるので、民主化、自由経済化が進み、この点からも軍事紛争リスクは減る(自己努力による経済成長は民度が上がらないと困難なのです)。
軍事紛争リスクが減るので、経済成長はさらに高まる好循環が生まれる。
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ただし、これらは日本のデフレ政策が放棄されることが前提です。
実際には日本のデフレ的な政策(おバカ政策)は完全放棄されない可能性が高い。
民主党など左翼勢力が伸長しても、利権勢力の自民党が伸長しても、いずれもバラマキ政治なので、増税路線が続くからです(自民のほうが少数へのバラマキなので、バラマキ額も増税規模も小さくなりますが、、)。
増税推進には税収伸び悩み状態の維持、つまり景気低迷持続が必要。
自民政権では、民主政権のような異常なデフレ政策はとらないにせよ、やはり、中長期平均ではデフレ的、インフレ抑制的な政策を続ける可能性大。
日本のマスコミの左傾化は近年さらに進んでいるので、今後も左翼政党vs自民のバラマキ合戦は続き、日本政府のインフレ抑制政策は続き、中国への技術流出は続き、中国経済はそれなりにイージーな高成長を続け、中国は民度が低いまま不公正な巨大格差が残ったままで更なる経済大国化・軍事大国化していく可能性が高い。
つまり、外にはけ口を必要とする巨大軍事国家になっていく可能性が高い(この状況は中国が民主化しても、過剰人口を抱えている以上、変わらない)。
バラマキ合戦の政治から脱却しない限り、日本の安全保障、経済成長は脅かされ続ける。
日本国民の安全と利益は損なわれ続ける。
しかし、マスコミや左翼政党、利権政党のバラマキ政治に対し、反バラマキの政治勢力が早急に強くなる可能性は極めて低い。
反バラマキ路線の政治勢力、たとえば維新も、マスコミの攻撃で徐々に左翼政党化しているのが実情なのです。
、、、、以上は悲観論でなく、ここまでの「事実」の流れから推計されるもっとも確率の高いシナリオです。
(補足)自民政権下の今も、インフレ率統計の誤差を放置したまま、低めのインフレ目標をゆっくり達成する等、弱めの金融緩和政策を取っています。 異次元の緩和というのは真っ赤なウソ。 実態はマイルドな緩和政策で、それゆえ韓国経済の好調も続いている。
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