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ドイツの改革

以下、冨山和彦さん(元株式会社産業再生機構代表取締役専務、業務執行最高責任者(COO))論説より転載。 ドイツ経済に関する面白い記事です。 解雇規制緩和が実は労働者の痛みにならず、利益になるのは当方の従前日記に書いたとおりです(解雇規制は労組幹部と無能経営者の利益のためにある)。

 

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 今現在世界の中で経済が好調な国というと、新興国を除く先進国の中ではドイツの名前が必ず挙がってくる。
 一般的にドイツが好調なのは、ユーロが弱いからでるとか、産業クラスターの蓄積がうまくいったからという説明がされるが、実際にこれはとても古い説明である。ドイツは2000年代に相当思い切った大構造改革を行っている。内容は大きく分けて3つある。


 

 1つ目は一般的にも知られている労働市場改革を行ったことである。しっかりとお金を払えば、解雇をしやすくするという解雇厚生、労働厚生の大転換を行っている。


 

 2つ目が企業年金改革である。企業年金を減額しやすくできるような大改正を行っている。(当方補足:企業年金利回りが高度成長期基準で高く設定されていることが年金破綻の大きな一因でした)


 

 そして、あまり知られていない3つ目は、企業倒産法の大改正を行っていることである。会社が債務超過ないしは、支払い不能になる恐れがある段階において会社経営者は倒産、会社の整理を申し立てなければならないことを義務付けた。そろそろ会社がまずいかなという段階で、裁判所に整理を申し立てることになるので産業の新陳代謝がこの制度のお陰でどんどんと進んで行く。それから手遅れになる前に裁判所に行き、抜本的な対策を講じることとなるので、お金を貸している銀行にとっても債務超過の恐れの段階でわかるので銀行のローンがあまり傷つかない
このように金融にとっても産業にとっても、いい方向に作用する。実はイギリスも判例法上は近い仕組みになっているのだが、このような仕組みがないと企業をだらだらと延命させてしまう。大改正をやった結果、経済規模はアメリカの1/5程度であるが、年間の倒産件数・会社を整理する件数はアメリカの倍以上、日本の5,6倍あることになる。


 


 ドイツは産業の新陳代謝をものすごく早く進めたことによって、生産性が高まり、経済好調の大きな要因となっている。同じことは当然日本でもできることなので、短期的な痛みを恐れずにやるということが経済成長にとっても一番の処方箋になるというドイツから学んだことを生かすべきである。

 

 

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登録日時:2012/12/25(00:24)

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