jojuさんのブログ

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欧州危機は世界的信用収縮につながる

以下、日経論説より、、、、

 

 世界の銀行の対外信用残高は2011末時点で30兆ドル。

 そのうち18兆ドルを欧州の金融機関が占める。

 これは日米の各3兆ドルを大きく上回る。

 

 アジアでは総与信残高2.8兆ドルのうち、欧州が1.3兆、米国0.4兆、日本0.3兆であり、やはり欧州金融機関の存在感は大きい。

 

 欧州金融機関は過去3年で与信残高を3兆ドル減らした。

 今後、2年で最低2.6兆ドルは減ると予想されている。

 

 欧州のソブリン危機で保有国債の評価損が膨らんだり、景気低迷で民間不良債権が膨らめば、対外信用残高は更に縮小する見込み。

 

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 欧州の対外信用残高の多さは、欧州金融機関のデレバレッジが緩慢なことの証

 

 緩慢にやるからには、不良債権が累増しないような措置が必要です。

 つまり、財政統合(共同債)や、PIIGs中心の十分な金融緩和や、PIIGS緊縮財政緩和や、PIIGsへの財政支援が必要。

 

 このお金は、共通通貨ユーロによる通貨安で恩恵を受けまくってるドイツが出さざるを得ない。

 というか、共通通貨ユーロでドイツほどウハウハになる国は無いから、ドイツ以外の国は出そうと思っても、それほど出せないのです。

 

 これをドイツが渋れば、コントロール不能なデフォルトとなり、デレバレッジが強制的、急激に進むことになる。 で、結局、その被害はドイツが最も受けることになる。

 ユーロ圏に資金を出しまくるユーロ圏外のお人好し国家がいない限り、ドイツにとっては既にゲームオーバーなのです。

 

 欧州圏外の投資家としては、コントロール不能なデフォルトのとばっちりを受けないよう常に用心する必要があります

 

 

 というわけで、ギリシャのユーロ離脱、やっぱり、やばいですね。

 スペインの不良債権累増も、スペイン金融機関の中南米向け与信残高圧縮につながるので、ここから米国金融機関に波及するリスクがあります。

 

 ユーロ共同債(財政統合)は無理としても、金融緩和水準の(ドイツから)PIIGSへのシフトや、PIIGs緊縮財政の緩和(もしくは財政支援、一部デフォルト)は必須。

 ギリシャがごねたり、フランスが切れたりしながら、そっち方向に進み続けてくれればOK。

 ドイツがこの動きに逆噴射しまくった場合は、欧州発で金融危機再来となるのでしょう

 

 

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