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ナックのニュース
■事業内容
ナック<9788>は、住宅関連から生活関連までの多角経営を展開し、暮らしに関するコングロマリットと言える企業である。クリクラ事業、レンタル事業、建築コンサルティング事業、住宅事業、美容・健康事業の5つの事業でセグメントが構成されている。クリクラ事業、レンタル事業により安定した収益基盤を構築し、その収益基盤を基に、成長エンジンとなる分野へ投資を行って事業を拡大していくというのが事業展開の形である。
1. クリクラ事業
クリクラ事業では、ウォーターサーバー事業を直営店と加盟店で展開している。加盟店は稼働ベースで500を超し、サーバーのレンタルとボトルの販売に従事している。
クリクラ事業では、水のほかコーヒーなどの副商材も展開している。繁忙期は5~7月だが、夏場の天候によって売上げが左右されやすい。価格改定の浸透、販促費など費用対効果を重視した結果、近年の利益は上向き傾向だ。2021年3月期の同セグメントの売上高構成比は約27%を占め、売上高営業利益率は10.9%となっている。
また同事業では、2020年3月期より販売を開始した自社製次亜塩素酸水溶液「ZiACO(ジアコ)」が、昨今のコロナ禍に伴い需要が急拡大している。
2. レンタル事業
同社の出発点であるダスキン事業が主力である。ダスキンのフランチャイジーとしては、1984年より30年以上、日本一の売上高を継続している。このほか、飲食店向け害虫駆除システムを中心としたwith(ウィズ)事業、ビル清掃事業の(株)アーネストが事業を展開し、これらが安定した収益源となっている。with事業はコロナ禍の影響を受けたものの、経済正常化が進むにつれ回復が見込めそうだ。
最近ではダスキン加盟店をM&Aすることにより事業を継承するなど、ダスキン事業はさらに拡大する方向にある。単身世帯、共稼ぎ世帯の増加により家事代行をはじめとする役務提供サービスの今後に対する期待が大きく、2018年8月に締結したダスキンとの資本業務提携契約に基づき、積極的な出店、事業追加を進めている。
2021年3月期の同セグメントの売上高構成比は約26%、売上高営業利益率は9.1%となっている。
3. 建築コンサルティング事業
同事業は大きな変更があり、現在は、ノウハウ販売、ナックスマートエネルギー、suzukuri、エースホームが同事業を担っている。まず、2020年4月にエコ&エコをナックスマートエネルギー(株)に社名変更し、これまでの部資材販売はナックスマートエネルギーと同社本体のノウハウ販売に含めることとした。また、住宅販売からコンテンツビジネスへの業態転換を図るsuzukuriを住宅事業セグメントから同セグメントに移管し、2020年2月に子会社化した(保有比率86%)住宅フランチャイズ会社であるエースホーム(株)が加わった。
いずれも住宅に関連するビジネスであり、住宅市況に収益が左右されやすい。また、住宅市況が悪化することで相談者(顧客)が増える側面もある。同セグメントの2021年3月期の売上高構成比は約15%、売上高営業利益率は9.5%となっている。
4. 住宅事業
直近で大きな変動があった事業である。これまで同事業の中核であった(株)レオハウスを2020年5月にヤマダ電機(現 ヤマダホールディングス)に譲渡。さらに、(株)suzukuriを建築コンサルティング事業にセグメント変更したことで、(株)ジェイウッド※、(株)ケイディアイで営業活動を行っている。レオハウスはこれまで同事業の売上の約75%を占めていたため、大幅に縮小した格好となっている。
※ジェイウッドは2021年4月1日付で(株)国木ハウスを住宅事業再編の一環として、吸収合併を行った。
しかしレオハウスは長年赤字体質が続いていたことから、譲渡したことによって住宅事業のみならず全体の収益構造が一変した。2021年3月期は前期比3割増益となり、その大きな要因となった。
先行きは東北・北海道で展開するジェイウッド、土地の仕入れも行い東京23区を中心に展開するケイディアイと各社とも持ち味を生かし、顧客の獲得を目指す。
同セグメントの売上高構成比は2020年3月期の約52%から2021年3月期は約19%と大幅ダウンとなったものの、売上高営業利益率は0.7%と黒字を確保した。
5. 美容・健康事業
(株)JIMOS(ジモス)で化粧品販売、M&Aで取得した(株)ベルエアーでサプリメント及び健康食品の製造・販売をそれぞれ展開している。
2021年3月期の当セグメントの売上高構成比は約13%。以前は利益面で厳しい状況にあったものの、当期は1.7%の営業利益率を確保するなど、黒字体質が定着している。
(執筆:フィスコ客員アナリスト 水野文也)
<EY>
ナック<9788>は、住宅関連から生活関連までの多角経営を展開し、暮らしに関するコングロマリットと言える企業である。クリクラ事業、レンタル事業、建築コンサルティング事業、住宅事業、美容・健康事業の5つの事業でセグメントが構成されている。クリクラ事業、レンタル事業により安定した収益基盤を構築し、その収益基盤を基に、成長エンジンとなる分野へ投資を行って事業を拡大していくというのが事業展開の形である。
1. クリクラ事業
クリクラ事業では、ウォーターサーバー事業を直営店と加盟店で展開している。加盟店は稼働ベースで500を超し、サーバーのレンタルとボトルの販売に従事している。
クリクラ事業では、水のほかコーヒーなどの副商材も展開している。繁忙期は5~7月だが、夏場の天候によって売上げが左右されやすい。価格改定の浸透、販促費など費用対効果を重視した結果、近年の利益は上向き傾向だ。2021年3月期の同セグメントの売上高構成比は約27%を占め、売上高営業利益率は10.9%となっている。
また同事業では、2020年3月期より販売を開始した自社製次亜塩素酸水溶液「ZiACO(ジアコ)」が、昨今のコロナ禍に伴い需要が急拡大している。
2. レンタル事業
同社の出発点であるダスキン事業が主力である。ダスキンのフランチャイジーとしては、1984年より30年以上、日本一の売上高を継続している。このほか、飲食店向け害虫駆除システムを中心としたwith(ウィズ)事業、ビル清掃事業の(株)アーネストが事業を展開し、これらが安定した収益源となっている。with事業はコロナ禍の影響を受けたものの、経済正常化が進むにつれ回復が見込めそうだ。
最近ではダスキン加盟店をM&Aすることにより事業を継承するなど、ダスキン事業はさらに拡大する方向にある。単身世帯、共稼ぎ世帯の増加により家事代行をはじめとする役務提供サービスの今後に対する期待が大きく、2018年8月に締結したダスキンとの資本業務提携契約に基づき、積極的な出店、事業追加を進めている。
2021年3月期の同セグメントの売上高構成比は約26%、売上高営業利益率は9.1%となっている。
3. 建築コンサルティング事業
同事業は大きな変更があり、現在は、ノウハウ販売、ナックスマートエネルギー、suzukuri、エースホームが同事業を担っている。まず、2020年4月にエコ&エコをナックスマートエネルギー(株)に社名変更し、これまでの部資材販売はナックスマートエネルギーと同社本体のノウハウ販売に含めることとした。また、住宅販売からコンテンツビジネスへの業態転換を図るsuzukuriを住宅事業セグメントから同セグメントに移管し、2020年2月に子会社化した(保有比率86%)住宅フランチャイズ会社であるエースホーム(株)が加わった。
いずれも住宅に関連するビジネスであり、住宅市況に収益が左右されやすい。また、住宅市況が悪化することで相談者(顧客)が増える側面もある。同セグメントの2021年3月期の売上高構成比は約15%、売上高営業利益率は9.5%となっている。
4. 住宅事業
直近で大きな変動があった事業である。これまで同事業の中核であった(株)レオハウスを2020年5月にヤマダ電機(現 ヤマダホールディングス)に譲渡。さらに、(株)suzukuriを建築コンサルティング事業にセグメント変更したことで、(株)ジェイウッド※、(株)ケイディアイで営業活動を行っている。レオハウスはこれまで同事業の売上の約75%を占めていたため、大幅に縮小した格好となっている。
※ジェイウッドは2021年4月1日付で(株)国木ハウスを住宅事業再編の一環として、吸収合併を行った。
しかしレオハウスは長年赤字体質が続いていたことから、譲渡したことによって住宅事業のみならず全体の収益構造が一変した。2021年3月期は前期比3割増益となり、その大きな要因となった。
先行きは東北・北海道で展開するジェイウッド、土地の仕入れも行い東京23区を中心に展開するケイディアイと各社とも持ち味を生かし、顧客の獲得を目指す。
同セグメントの売上高構成比は2020年3月期の約52%から2021年3月期は約19%と大幅ダウンとなったものの、売上高営業利益率は0.7%と黒字を確保した。
5. 美容・健康事業
(株)JIMOS(ジモス)で化粧品販売、M&Aで取得した(株)ベルエアーでサプリメント及び健康食品の製造・販売をそれぞれ展開している。
2021年3月期の当セグメントの売上高構成比は約13%。以前は利益面で厳しい状況にあったものの、当期は1.7%の営業利益率を確保するなど、黒字体質が定着している。
(執筆:フィスコ客員アナリスト 水野文也)
<EY>
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