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いちご---3Q決算は2ケタ増益、さらに4Qに大型の不動産売却を複数控え、業績予想を上回る勢い

配信元:フィスコ
投稿:2024/01/15 10:36
*10:36JST いちご---3Q決算は2ケタ増益、さらに4Qに大型の不動産売却を複数控え、業績予想を上回る勢い いちご<2337>は11日、2024年2月期第3四半期(23年3月-11月)連結決算を発表した。同社は、主要セグメントである心築事業による利益創出の実態値を示すためALL-IN(注1)指標を採用しており、ALL-IN営業利益では同20.3%増の162.66億円、またALL-IN経常利益は同13.9%増の141.42億円となった。なお、売上高は前年同期比27.2%減の384.19億円、営業利益は同13.0%減の79.27億円、経常利益は同27.5%減の58.03億円、親会社株主に帰属する四半期純利益は同13.2%増の95.90億円となった。
(注1)主要セグメントである心築(しんちく)事業の実態を示すため、会計上は特別損益に計上される心築セグメントに属する固定資産の売却損益を営業利益に加えたALL-IN指標を開示している。

第3四半期時点で、純利益の業績予想100億円に対し、95%超まで進捗していることになる。
さらに4Qで、子会社であるいちごオーナーズによる「いちご・レジデンス・トークン」第3号の販売に伴うレジデンス(6物件7棟)の売却売上89 億円を計上する。また、レジデンス20物件の売却も決算発表翌日に発表し、4Qに368億円の売上を計上する。これにより、主に心築資産の売却益であるフロー収益は、同社期初予想の134億円の達成に向け一気に進捗する。また、主に賃料収入やAM報酬、売電収益などのより安定的な収益であるストック収益は期初予想の169億円を大きく上回る190億円となる見通しであり、フロー収益とストック収益を合計したキャッシュ収益は期初予想の304億円を超過する見込みとなった。

第3四半期の業績について、心築事業のセグメント利益は前年同期比25.5%増の134.69億円となった。同社で保有するホテルのRevPAR(販売可能な客室1室あたりの売上)が、コロナの影響をほぼ受けていない2020年2月期比で+31%となったことや、100%子会社のホテルオペレーター「ワンファイブホテルズ」のオペレーション収益が拡大し、ストック収益の拡大をけん引している。特に、同社ブランドホテルの「THE KNOT」「HOTEL IL PALAZZO」、「The OneFive Villa Fukuoka」および「The OneFive Terrace Fukuoka」がRevPARの向上をけん引した。新規事業の「いちご オーナーズ ビルシェア」および「いちご・レジデンス・トークン」においては、顧客層の拡大と運用受託によるストック収益の拡大を図っている。セキュリティ・トークン市場では、大阪デジタルエクスチェンジにおいてセキュリティ・トークンの流通を企図した新取引システム「START」が開設され、同社の第3号案件が取り扱い第1号銘柄となった。

アセットマネジメント事業の売上高は同14.7%増の21.52億円、セグメント利益は同4.7%増の11.05億円となった。同社は、いちごオフィスリート投資法人<8975>いちごホテルリート投資法人<3463>いちごグリーンインフラ投資法人<9282>および、私募ファンド事業を行っている。宿泊需要の高まりは、いちごホテルにおいても保有するホテルの売上向上に繋がり、投資主と資産運用会社の利益が一致する完全成果報酬制度を採用している同社の運用報酬も、これに伴い増加している。同社は第2四半期にいちごブランドのライフスタイルホテルを含む5ホテルをいちごホテルへ売却しており、これに併せて新投資口の第三者割当を引き受け、財務面でもサポートした。そのほか、いちごオフィスおよびいちごホテルの投資口取得を行っている。前期より継続していたいちごオフィスの投資口については、第2四半期までに総額95億円の取得を完了し、また新たに35億円の投資口取得を決算発表と同時に発表した。いちごホテルについても、約10億円の投資口取得を完了している。これは、運用する投資法人のさらなる成長ならびに投資主価値の向上に対するスポンサーのコミットメント強化の一環だとしている。

クリーンエネルギー事業の売上高は同2.7%増の46.41億円、セグメント利益は同4.9%減の16.85億円となった。年明けに新たに太陽光発電所(13.99MW)である「いちごえびの末永ECO発電所(FIT価格40円、20年間)」が発電を開始した。同社として2番目に大きな太陽光発電所であり、来期は通期でストック収益に貢献する。これにより、同社が開発・運用する発電開始済み発電所の合計は、64発電所(発電出力188.2MW)まで成長している。同社は今後、開発計画中である地域資源を活用したバイオマス発電所(5発電所)と、Non-FIT型太陽光発電(9発電所)をドライバーとして事業成長を図っていくとしている。

2024年2月期通期の連結業績予想について、同社の実態を示すALL-IN営業利益において前期比6.5%増の180.00億円(営業利益は同24.0%減の95.00億円)、経常利益が同44.7%減の60.00億円、親会社株主に帰属する当期純利益が同6.3%増の100.00億円とする期初計画を据え置いている。

<SO>
配信元: フィスコ
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