京急、今期経常を赤字拡大に下方修正、未定だった配当は11円減配

　京浜急行電鉄 <9006> が11月11日大引け後(15:00)に決算を発表。21年3月期第2四半期累計(4-9月)の連結経常損益は137億円の赤字(前年同期は203億円の黒字)に転落した。
　併せて、通期の同損益を従来予想の180億円の赤字→210億円の赤字(前期は268億円の黒字)に下方修正し、赤字幅が拡大する見通しとなった。

　会社側が発表した上期実績と通期計画に基づいて、当社が試算した10-3月期(下期)の連結経常損益は72.7億円の赤字(前年同期は64.3億円の黒字)に転落する計算になる。

　業績悪化に伴い、従来未定としていた期末一括配当は5円(前期は16円)実施する方針とした。

　直近3ヵ月の実績である7-9月期(2Q)の連結経常損益は21.7億円の赤字(前年同期は99.8億円の黒字)に転落し、売上営業損益率は前年同期の13.9％→-3.5％に急悪化した。

株探ニュース

会社側からの【修正の理由】
　　2021 年３月期の通期連結業績予想について，新型コロナウイルス感染症の影響により，交通事業，不動産事業およびレジャー・サービス事業の需要回復が当初計画（2020 年８月７日公表）より鈍化していることに鑑み，営業収益，営業利益および経常利益を下方修正しております。また，本日公表の「特別損失（減損損失および解体費用引当金繰入額）の計上に関するお知らせ」に記載のとおり，特別損失を計上することから，親会社株主に帰属する当期純利益を下方修正しております。　通期個別業績予想についても，同様の理由により予想値を下方修正しております。　当業績予想の詳細については，本日公表の「2021 年３月期第２四半期 決算補足説明資料」をご参照ください。　なお，新型コロナウイルス感染症の収束時期等により当業績予想は変動する可能性がありますが，今後の動向を踏まえ，再度修正が必要となる場合にはすみやかに開示いたします。

　　当社は，株主の皆様への適切な利益還元を経営上の最重要政策と位置づけ，安定した配当の継続を基本とし，業績や財務状況等を勘案して配当を行う方針としております。　しかしながら，当第２四半期は，新型コロナウイルス感染症の影響で多額の四半期純損失を計上しており，通期の業績も非常に厳しい見通しであるため，誠に遺憾ながら，中間配当金を無配とさせていただきます。なお，期末配当金につきましては，財務状況等を勘案して１株あたり５円とする予定です。