スルガ銀、今期最終を10％下方修正

　スルガ銀行 <8358> [東証Ｐ] が2月9日大引け後(15:00)に決算を発表。23年3月期第3四半期累計(4-12月)の連結最終利益は前年同期比2.2倍の208億円に急拡大した。
　しかしながら、併せて通期の同利益を従来予想の100億円→90億円(前期は79.6億円)に10.0％下方修正し、増益率が25.6％増→13.1％増に縮小する見通しとなった。

　会社側が発表した下方修正後の通期計画に基づいて、当社が試算した10-3月期(下期)の連結最終損益も従来予想の63.9億円の赤字→73.9億円の赤字(前年同期は98.4億円の赤字)に下方修正し、赤字幅が拡大する計算になる。

　直近3ヵ月の実績である10-12月期(3Q)の連結最終損益は44.9億円の黒字(前年同期は82.2億円の赤字)に浮上した。

株探ニュース

会社側からの【修正の理由】
　（１）有価証券ポートフォリオの再構築　世界的な景気後退懸念の高まりやインフレ高止まりのリスク等を踏まえ、評価損を抱えるマルチアセットファンドを中心に圧縮し、有価証券ポートフォリオを再構築いたします。これに伴い、償還損等を約110億円計上する見込みです。次期中期経営計画においては、有価証券運用における安定的な収益構造への転換を進めてまいります。（２）実質与信費用　第3四半期においては、組織的な交渉等の動きに加え、返済停止などの手段に至った債務者が前回公表時の想定より少なく、予防的引当並びに予想損失率が想定を下回ったため、実質与信費用は前回公表予想比減少する見込みです。　なお、当第3四半期より、貸出条件緩和債権のうち将来の回収の正常化が困難な債務者等について貸倒引当金を積み増しております。※上記の業績予想等につきましては、現時点で当社が合理的と判断する一定の前提に基づいており、実際の業績は予想値と異なる可能性があります。