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スカラ Research Memo(2):CRM分野におけるSaaS/ASPサービスが主力事業、M&A戦略で事業領域拡大

配信元:フィスコ
投稿:2020/09/14 15:02
■会社概要

1. 会社沿革
スカラ<4845>は1991年12月にデータベースサービスの販売代理店として創業したのが始まりで、1999年に三井情報開発(株)からメインフレーム用のデータベース管理システム「Model204」※のサポートサービスを顧客も含めて引き継いだことを契機として業績を拡大していった。

※米国Computer Corporation of America及びSirius Software(現Rocket Software)が開発したDBMSで、国内では日本銀行<8301>東京電力ホールディングス<9501>などの大企業が顧客となっていたが、市場環境の変化により需要がなくなり2016年秋にサービスを終了した。


2000年に入って、企業の情報システムがメインフレームから分散処理型(クライアント/サーバー型)へ移行するなかで、同社は成長を続けるために事業構造の転換が必要と判断し、2001年の株式上場時に調達した資金を活用してM&A戦略によって事業を拡大していくことになる。2003年に特許管理システム事業(製品名:PatentManager)をインターサイエンス(株)から買収したのを皮切りに、CRM分野への参入を目的として(株)ディーベックス、IVR(自動音声応答)分野への参入を目的としてボダメディア(株)を子会社化したほか、ニュース配信サービスの(株)ニューズウォッチやWebサイト開発のトライアックス(株)などインターネット領域における事業会社を相次いで子会社化し、ストック型ビジネスとなるSaaS/ASP事業をコア事業として拡大していくとともに、システムエンジニアの拡充により自社サービスの開発力も強化していった。

2016年7月には営業支援ソフト大手のソフトブレーンを子会社化(2020年6月末時点の議決権ベースの所有比率は50.2%)したほか、2017年8月にはEC事業への進出を目的として、ECサイト運営会社の(株)plube(出資比率100.0%)(現(株)スカラプレイス)、2018年3月にはコールセンター拠点(24拠点)を利用して、光通信グループが有するブランド・商材におけるカスタマーサポートコンサルティングを行う(株)レオコネクト(出資比率66.0%)、同年11月には光通信グループ等でアウトバウンドコールを行う企業やコールセンター向けにクラウドPBXサービスを提供する(株)コネクトエージェンシー(出資比率51.0%)をそれぞれ子会社化している。また、同年12月には開発力強化と海外事業展開の布石として子会社の(株)スカラネクストがミャンマーにマンダレー支店を設立、現地のエンジニアを採用しオフショア開発拠点としてスタートした。

2019年以降は中期経営計画「COMMIT5000」における価値共創プラットフォームの構築に向けた取り組みとして、同年7月に(株)スカラパートナーズを設立し、同年10月には経営コンサルティング、IR支援を行うジェイ・フェニックス・リサーチ(株)、2020年4月にはグリットグループホールディングスを相次いで完全子会社化している。

なお、同社は機動的な経営を行うために2004年に持株会社体制に移行しており、2016年6月期から国際財務報告基準(IFRS)に切り替えて業績開示を行っている。

(執筆:フィスコ客員アナリスト 佐藤 譲)


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